この店舗は、2004年7月に竣工したトラッド系のアウトドアショップです。
現在(2022年)存在しているかどうかは分かりません。
ただ、トラッド系のショップ造りには欠かせない内容が詰まっています。
雰囲気、要素、機能が、ある意味、満載していると言ってもいいでしょう。
ですから、そのひとつひとつが、ヒントとなるので、どうぞ勉強の一環として自分のモノとしてください!
今回は、店舗環境図をお届けします。
平面図、天井照明計画図、棚下照明・弱電図、それに展開図などをご紹介していきます。
ただ、20年以上前の図面ですので、見にくいところはありますが、図面屋を目指す方にとっては格好の資料となる感じます。
わかりやすい平面図計画|明確な区画分けはお客様への気遣い?
平面図です。
とても、売り場区画が明確でわかりやすい図面であり、お客様にとっても入りやすく出やすい店となり、回遊性も良いかと考えます。
正面、両サイドにいきなり商品が来るのはどうかと思いますが、当時の売り方としてはこれで良かったかもしれません。
今でも、ボリューム店ではこういった手法でお客様にアプローチしているようです。
救えるとこるは、中央の什器を低めに取った当たりです。
両サイド→ボリュームだと、どうしても人は中央によりたがります。その効果をう各生かしたようです。
そして、もう一ついいところが!
それは、店内の柱に商品を絡めなかった当たりです。スッキリしていて健康的な空間です。
このような要素で、両サイドにも人が集まる。ある意味理想的なアプローチ方法です。
天井計画|天井照明計画図+施設機器
天井計画として天井照明計画図と施設側の機器類が見て取れます。
よくよく見ると、そのほとんどが既存利用となっています。
既存利用と言っても、依存品を移設しているような気もします。
と言うのも、壁面周りのダウンライトがあまりにもバランスのいい位置にあるからです。
百貨店では、一般的に施設側の機器は施設資産となりますから、「使えるモノは使う!」という精神がありまましたね。
その他特記することはありません。めったに見ない天井図ですから、なるべく見るようにしてください。
見慣れることも、大切です。
弱電設備図・什器照明図
これについては、おそらく内装工事区分に入ります。
そして、内装管理室に提出することになります。
しかし、これらの図面もさほど難しい内容では無く、記号をプロットする程度です。
私は、店舗内装1年目のスタッフに描かせるようにしていました。なぜならこれらの図面は、すぐになれるからです。
必ず、覚えるようにしてください。
これで、平面図及び、その関連図は終わりです。
計算されたかのような展開計画
さて、展開図に移ります。
展開図 A は、ファサードから店内を見ています。展開図 B は店内に入った当たりから奥の壁面を捉えています。
どちらの展開図もトラッドらしく整然とした什器群が配置されています。
特に目にとまるのは、随所にレンガタイルを貼った壁面です。
これはこの店舗のトレードマークとなり、イメージアップにつながります。
ファサードの構成は、前述したように両サイドがボリュームゾーンとなっています。
それ故、中央は什器高を低くして、お客様が抵抗なく入外出できるように工夫されています。
大切なことです!
両展開図の良いとこは、視線を生かしたディスプレーエリアの確立と整理整頓がしやすい棚構成。
展開図を見てもらえればお分かりでしょう。
縦ラインと良いラインのバランスが良いです。
続いて、展開図 C 〜 展開図 G
これらの展開図は、一度ご自分で読み取って下さい!
展開図 Eと展開図 Fのみが店内から壁面を表し、その他展開図店外からの表現です。
それほど、難しくありませんのでじっくり時間をかけて読み取るように!
面白いのは、ストックスペースが店外からのアプローチです。
長々とお伝えしましたが、じっくりこれらの図面を見ていると、「まだ使える!」って感じでした。
特にトラッドショップは、素材に対しては様々な仕上げは考えられます。
しかし、フォルムなどは伝統的な要素を感じるモノで無ければならないと思います。
替えようが無いのです。
次回は、壁面についてお届けします。
ホント、長々とお付き合いありがとうございます。
乱筆乱文のほど、ご容赦願います。以上!
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