メンズ004のイメージ

『ひとつ上!大人のトラッド系アウトドアのメンズショップ《店舗環境図集》』の続きで、今回はこの店舗の壁面造作什器集をお届けします。

トラッド系の店舗は、その名が示すように若干の堅さを感じます。

私の今までの経験から言うと、まさに「縦・横」とイメージがありますし、やはり重厚で無くてはなりません。

しかし、商品の特性から整理・整頓さえ出来るような什器を配置すれば、回遊性・商品の視認性を助長出来る素晴らしい店舗が完成されます。

VMDを意識した壁面什器

同じような壁面什器が続きますので、面白くはありません。(ご容赦を!)

しかし、什器機能についての内容は、この手の什器には必要不可欠な装置が有ります。

ですから、勉強にはなると確信します。

そして、商品が入れば素晴らしい売り場に変身します。

大人のメンズカジュアルショップの壁面什器1

まず、上下の什器を見てください。

機能を付けない状態では、什器そのものは全く同じです。サイズも全く同じです。

私はこの什器のことを壁面VMD什器と呼んでます。

当時(2007年頃)の百貨店では、特にテナントはフォルム、サイズは違えど、レディースもメンズも、ほぼこのパターンでした。(売り場での移動が多かった)

次に、大切な機能について!

上の什器には、可動式フェイスハンガー×2本、可動棚(照明付き)×1段、そして可動式ハンガーバーとなってます。

一度、読み取ってください。

平面図で見ると4箇所に設置されてます。

次に、以下の作図を見てください。

機能と言えば、可動棚(照明付き)×4段、ストッカー×2台の構成です。

すでにお分かりのように、上の什器は『VMD』下の什器は、その関連商品などを展示するわけです。

しかし、ワイドが全く同じなら、全てを上の什器のような構成にしても言い訳です。


ですが、店舗は、「商品導入期」、「繁忙期」、「閑散期」ってのが在るんです。

だから、これらの什器は前述したそれぞれの「期」に旨く対応できた素晴らしい什器なのです。

大人のメンズカジュアルショップの壁面什器2
大人のメンズカジュアルショップの壁面什器3
最低限の機能

・フェイスアウトハンガーラック
・棚板(照明付き)
・ショルダーアウトハンガーラック
・ストッカー
・その他、ラインコンセント、壁面スリット、欄間の照明など

贅沢な素材でファサードを演出

大人のメンズカジュアルショップのファサード壁面パネル

最近の店舗では、いきなりファサードに商品はあり得ません。

ちょっと過去の遺物のような見せ方ですが、この手法もよくありました。季節もの商品を魅せてトップの棚には着想感を演出。

これも、アイキャッチャーとなるので良いアイデアだと感じます。

廻りをアウトドアらしくレンガ材で括っているのも雰囲気が出てお客様には嬉しい演出です。

壁面いっぱいのビジュアル表現

大人のメンズカジュアルショップのビジュアル壁面1

このスペースには、レンガ下地に大きなビジュアルサインを取付け、ブランドのステータスを表現!

よく見て頂くと、ブランドイメージが読み取れるはずです。一見無駄な空間と思われがちですが、人気のブランドでしたので、この考え方も素晴らしく思います。

以下の壁面も同様です。ただ、メインから外れた側面なのでレンガタイルは避け、前述した大きなビジュアルサインを付けています。

大人のメンズカジュアルショップのビジュアル壁面2

メンズ小物と姿見を取り付けた柱形

大人のメンズショップの柱型

この使い方はとても良いアイデアであり、デッドスペースを造らないという考え方で構成されたスペースです。

メンズ小物と姿見をこのスペースに旨く取り入れたじれでもありますので、ご自分のものとしてください。

これについては、追って内容をお知らせしますので、今しばらくお待ちください。

以下参考にしてください。

壁面造作ストックカウンター

大人のメンズショップのストックカウンター

このオペーレーション什器も旨く考えた什器だと感じます。

私はこういったアイデアを『小技』なんて呼んでますが、意外とこの『小技』を多く持っていれば、けっこう役立ちます。

テナント内はスペースが限られてますので、如何に旨く合理的に考え出すのもデザイナーの力量です。

レジ機能はありませんので、メーカサイドの情報書類とお客様の名簿などを収納するスペースは必須です。後は、PCのスペースがあれば、OKです。

作図については、特に問題のない内容ですので、真似って欠くことは容易いと感じます。

最後に、当時の百貨店では、当時玉突きといって、店舗の移動が結構有ったんです。

そうなれば、改装ですね!

でも、そんな改装については、時間やお金を最小限にしなきゃ、メーカーテナントショップは、やってられなかったんです。

ですから、今回のような什器には、可動という機能が基本でした。

長々とおつきあいありがとうございます。
また、乱文のお許しください。

それでは、次回もお楽しみに!

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