はじめに!
連載でお届けしていた『シックな雰囲気と高級感漂うジュエリーショップ』は、今回の単品什器で最終となります。ああ〜〜長かったなって感じですが、最後までしっかり説明していきます
什器の配置については以下の平面図から読み取ってください。
Ⓐ〜Ⓓと表記しています。
どちらの什器もどこかで目にした什器と似通ってます。またシンプルな什器なので図面初心者の方もすぐに理解がかなうモノとなってます。
ですから、時間を掛けて読み取るようにしてください。初心者の方が対象といっても、内容は濃いものとなってます。思いもしないヵ所に大切な納めなども入ってます。
図面の仕事は、できるだけ多くの図面を見て理解することと、重要ヵ所を探し当てること。そして経験値がものを言うって私は絶えず意識しています。
ただ、ぼーっと見ているだけでは、けっして図面は上手くなりません。絶えず緊張感を持って「何か探したやろう!」という気持ちが必要です。
尚、店舗環境図をまだご覧になっていない方は、以下サイトにお進みください!
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Ⓐ L型タイプのガラスショーケース
Ⓐ L型タイプのガラスショーケース
百貨店のジュエリーコーナーでよく見かけるガラスショーケース(以後GS)です。フォルムは他のそれとあまり変化はなく、ごく一般のGSです。
しかし、このGSの機能をよく見ると、普段私が描いているのとはかなり違いがありました。
プロの図面屋さんならすぐに気がつくはずですが、皆さんは分かりますか?
普通は、我々が描くGSは対面式が多いのですが、これは全くその逆で、側面対応になっているのです。
かなり、過去の作図なので見落としていました。(反省)
以下の断面詳細図と、上のそれぞれの図面を再度よく見てください。
L型タイプなので、機能はGSの内側にあるのが通常ですが、これが店内側にあるのです。
本来、内側にある機能が外側に!ちょっとたまげました。
珍しいGSケースだと感じるとともに、客足が遅いホテルだからかもしれません。繁盛店なら機能が表についてるなんて考えられません。
こんな事例もあるんだ!程度で見ておいてください。
ただ、図面レベルは申し分ないと感じます。
スチール枠、引き違いガラス戸、各引き出しと、それぞれの納め方は一級品とまでは言いませんが、及第点はとれますね。このあたりは自分なりにスケッチなどを描いて覚えるようにしてください。
*機能とは!
什器などで機能と呼んでいるのは、この場合は引き出し、それぞれの引き戸などを指します。
Ⓑ 作業台
Ⓑ 作業台
L型のガラスケースの向かって右側に設置したシンプルな作業台です。
特記する必要は思いつきませんが、こちらの図面も良く描けています。
箱物什器では、レジ台、サービスカウンターなど、多くの什器との関係性はありますので、箱物を描くときの基本として覚えておいてください。
*ヒント!
巾木を蹴込ます理由は、お客様の寄り付きに左右します・
というのも、巾木が什器面と同じでは、靴が什器に当たり、それ以上身を乗り出せない。全てがそうだとは言わないまでも、若干の窮屈さは感じます。一般的には、什器面から50mm蹴込まします。
Ⓒ タワータイプのショーケース
Ⓒ タワータイプのショーケースです。
こちらも、よく目にする什器の一つです。今回のような店舗には、売り場のアクセントとして、訴求効果は期待できます。
人の目は絶えず動いているので、こういう什器を店舗内中央に配置するのは店舗にとって良い結果を生みます。
内容から見て、ここにはジュエリーその他をディスプレーすることが最良かと感じます。
システム+棚といった組み合わせですから、商品の展示についてはジュエリー以外にも活用でき、とても汎用性を感じます。
残念だったことは、照明器具が組み込まれていないことです。
もう少し、手を加えれば良かったような気がします。
図面は、これも完璧に近いできあがりです。
上記は、平面詳細図と断面詳細図の一部を拡大した作図です。良く描けてます!
注意しなければならないのは、固定方法です。
この場合、アンカー止めになっていますが、施設側では躯体に手を入れるのを嫌がります。出来れば事前に内装管理室戸の調整が必要になってきます。
什器高が1800mmあるので、若干の不安はあるでしょうが、商品が入ると自重で安定万は増します。
まぁ、様々な障害があるので、高さのある什器は利点もありますが、その逆もあると言うことを覚えておいてください。やはり、什器自体割れ物ですから仕方がありません。
ただ、この図面は汎用性があるので使えます! しっかり覚えるように!
Ⓓ シンプルなテーブル什器
Ⓓ シンプルなテーブル什器
エンタランス入って、すぐに目につくシンプルなテーブル什器です。
こういったアプローチにはよく使われる什器のひとつです。
軽い感じが良いのと、足下がオープンなのでよく店頭には配置されます。
前述した、お客様の寄り付きが言い什器ともいえますので、活用価値はあります。
あまり雰囲気が良かったので、木工屋さんに頼んでサイズ違いのを食卓用に作りました。(ボスに内緒で!)
さて、今回も大変疲れました。その分読者の皆さんには伝わったと感じますが、如何でしょうか>?
別に押しつけてはいませんので、安心してください。
今回も長々とお付き合いありがとうございました。
乱文、ご容赦を! 純恵でした。
完!
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