百貨店スタイルのメンズスーツ売場
効率を考えての平面プラン
作図は、20年近く前のものですが、壁面、柱廻りがしっかり整理できていて商品ひとつ、ひとつをしっかりアピール出来、VMD演出が明確になっています。
また、百貨店らしく通路の巾も余裕があり、ショップにおけるお客様の回遊性も高まります。きっと、この売り場での滞在時間は長く保たれそうです。什器のレイアウトも完璧です。
「流れと、受け」がしっかり出来ています。ディスプレーの施しも申し分ないでしょう。
以下は、柱での、そして壁面でのVMDの押さえどころです。壁面に関しては、什器モジュールが連結されてますが、什器の考え方がしっかりしています。
『魅せて売る』といった主旨が明確です。次回説明する展開図を見てもらえれば、一目瞭然です。
(お楽しみに!)
尚、赤でのマーキングは、長い壁面の間延び防止用装置(什器)と考えてください。
今になって気になることは、フィッティングルームを右奥壁面にに設ければ、より完璧なレイアウトとなったでっしょう。こういったミスは、結構有ります。(ご容赦を!)
天井伏せ図_重点照明が商品を引き立たてます
天井伏図の事例ですが、右上に基本照明以外である重点照明の器具を表にしています。なおこの場合、基本照明は、施設側での工事区分となります。ブルーの四角で表現しているのが、施設側の基本照明です。
店舗中央には、基本照明の足らずを補充するためダウンライトを配当しました。壁面での重点照明は、全てダイクロハロゲンライトです。
その他は、ユニバーサルタイプのダウンライトでの構成しています。
壁面のダウンライトがちょっと多いように思いますが、什器のスパンごとに配列されているので問題は無いと考えます。店舗奥壁面ですから若干照度がとれないので、あえて多く配列しました。
照度計算については、専門業者さん一任としました。ただ、デザイン上で問題の有り無しについて打合せは不可欠です。この辺りは手を抜かないよう気をつけることです。
けっこう、失敗するカテゴリーです。尚、本来は分けるべきコンセント位置図も含んでいます。
棚下照明などの電気配線図
電気配線図事例です。普段、私は電気図と呼んいます。
天井伏図にコンセントが入ってましたが、実際はこちらの図面にプロットするのが正解でしょう。図面の主たる目的は、棚下照明の位置関係を指示するのと管球の種類を表現することです。
棚下照明については最近ではLEDランプが主流ですが、昔はエースラインなどの管球類が多かったので納めが大変でした。
それに比べ今は、棚下照明のほとんどがLEDです。納めもそうですが、棚全体の見え方感が、かなり良くなかったと感じます。
以下に、当時の棚下照明の管球類のリスト添付しておきます。
後記
今回の事例も、ちょっと(かなり)古いスタイルのメンズスーツのショップですが、まだまだ店舗としてのヒントになる要素はいっぱい詰まっています。
店舗なんて、所詮これだけの機能で成り立っています。 基本さえしっかり理解すれば、店舗設計なんて誰にでも可能な技術です。 ちなみにこの店舗はすでに存在していません。
言えることは、今のメンズスーツの店舗の ”きほんのき” と思って貰っても全然問題はありません。ですから、今回の平面図、ならびにその関連図はしっかり覚えておいてください。
次回は、この続きで展開図をお見せします。以上!
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