はじめに

今回は、『個性的なデザインで魅了するレディースショップ』の店舗造作図を進めていきます。
店舗設計において、環境図とは別に私の場合は、それぞれの造作図が不可欠なのです。

平面詳細図と呼んでいる人もいますが、私はコーナー詳細図という切り口で整理しています。
それぞれの、カテゴリー分け(平面関連図、天井関連図、店舗造作図、什器単品図)をして図面を進めます。

これで、ひとりで描くのはなく、チーム連携で進めていきます。その分図面の仕上がりはスムースで、スピード感が増します。

これはクライアントにとってもメリットがあります。図目の納期遅れ解消にもつながるからです。図面修正も即座に出来ます。

ちょっと脱線しました。

以下作図は、これから描かなければならない図面を示しています。赤でのマーキングが、今回進める店舗造作を示しています。青でマーキングしたのは単品什器(家具)を指しています。

それでは、ザクッと図面を眺めてください!

尚、左上の ⓒフィッティングルームの資料が紛失したようなので、今回は割愛します。ご容赦を!

ⓐ ファサードのショーウインドウ

ファサードのショーウインドウ廻りの実施図を描きましたが、実施図と言うより「施工図」といっても過言ではないでしょう。この図で製作担当とすぐにでも打ち合わせが可能です。

取って付けたような「5」のサインですが、見た人はきっと目に付き記憶に残ると思われます。確かにこのサインロゴはインパクトあります。

ファサードですから、ここでしっかり店舗の個性を出し顧客を呼び込むことが大切です。ウインドウバックには、固定式ハンガーバーを取り付けて、トレンド商品を飾る作戦です。

また、カーテンも重要な役割(演出面)で全開をして店舗内を見せるもよし、クローズして顧客の心理に訴えるなど、使い用は様々です。

さて、今感じたことといえば、気になるところがありまた。

それはサッシ部の上部250mmに横桟を入れていることです。出来れば、ない方がすっきりしたように思えます。

誰が指示したのか、それともデザイナーさんの指示だったのか記憶ありませんが、やっぱり、ない方が綺麗ですね!

おそらくサイントップの左端の固定用に、横桟を通したのかもしれません。

 
このサッシの詳細図はかなり見づらいので、追って、姉妹サイトでお伝えすることにしっます。

ⓑ 個性のある壁面固定ハンガーバー

壁面固定式ハンガーバーの外観図と、その部分詳細図と断面図です。
展開図では、「C展開図」の面です。

⇒ 無機質な素材が目を引く展開

デザインはこの店舗空間にあわせて、とても個性的なフォルムです。デザイナーにラフスケッチを描いてもらい、その後にスタッフに仕上げてもらいました。

この店舗には、よく似合うハンガーバーとなりました。また、作図も上手く納められていて感心しました。

尚、こステージには間接照明を設置するように指示しましたが、良いできだと感じます。

何にでも言えることは、ちょっとした工夫が好感度アップの秘訣かと思います。

この什器をアレンジ出来れば、どこの店舗でも使える!

ⓓ オーソドックスなデザインの建具

店内右奥にあるストックルームにの取り付けた建具図です。

これと言った特徴はありませんが、荒々しさの中にあって若干の違和感を感じましが、このデザインは落ち着きを感じます。

平面図で確認いただければ、すぐにお分かりかと思います。

アンティークな壁面棚什器が、ちょうど同じ壁面に配置されていることから、 この建具も壁面什器と同じテイストのデザインを施し、仕上げも同仕様としました。

以下、作図はこの建具図の平面詳細図と縦断面詳細図です。

内容はとてもシンプルで汎用性があります。そんな建具に面材を施せば、こんなに素晴らしい感じになるのです。是非、真似ってください。

この建具図を覚えれば、どこの店舗でも使える!

ⓔ プランター付きディスプレー什器

ビッグツリー(擬木)を囲む、ディスプレーエリアになりますが、あくまでファサードのディスプレイ什器と解釈してください。
 
全くの固定什器で、デザイン性も感じられますので、汎用性はなく参考にもなりません。しかし、その納め図は申し分のない図面となっています。
 
ステージとハンガーバーとの組み合わせで、演出エリアとの考え方が順当なところですが、ある意味、即売場という考え方でも成り立ちます。(シーズン性と考えて

ステージでは、商品を規則正しく並べて陳列しても良いし、商品を広げて、ディスプレイとしての訴求も兼ね備えた多様性がある什器とも言えます。

 
ハンガーバーの方は、ボリュームで売るというよりも5〜6点ぐらいの商品を、さりげなく掛けるといいでしょう。(メーカーのショールーム的考え方)

尚、通路面から見えるハンガーバーに掛ける商品は、着装感を演出するとより効果的でしょう。

この什器は、かなり奇をてらったものと考えますが、ショップイメージとしてのインパクトは十分です。

仕上げは、モルタルエージング仕上げですので、表面は「ザラザラ」していますが、商品に傷つけないように接する面は、金ゴテ押さえをしています。 (上の部分詳細図参考)

最後に、この什器は汎用性があるとはいえませんが、納めの手法、並びにアイデアを自分の引き出しのひとつに入れておいてください。

以上です。

長々とお付き合いありがとうございます。
尚、乱文についたはご容赦を!

デザインランキングに参加してます。
応援お願い致します!

↓ ↓ ↓

デザインランキング