はじめに!

『個性的なデザインで魅了するレディースショップ』も本日で最後となります。
順を追って進めれば、店舗設計が身近であって、それほど難しモノでは無いと気づいたはずです。

私は、この職業を生業としてもう40年経ちましたが、きっと好きだったのかもしれません。
過去を振り返っても、苦労はあったモノの楽しい日々でした。

そんな仕事を皆さんに勧めるためにこのサイトも開設したぐらいですから……!

話がちょっと横道へ!ご容赦を!

それでは本題に入りましょう。

今回はこの店舗の什器群です。それぞれの什器には個性我って、汎用性には欠ける什器もありますが、そこは経験値を上げるためにも勉強をしてください。

以下図面は、前回と同様什器番号を付けています。

アルファベット小文字のⓕ、ⓖ、ⓗ(資料が無いので欠番)、と中央にレイアウトしたシングルハンガーです。
一度、以下図面で確認してみてください・

ⓕ おしゃれなアンティーク壁面家具什器

ある種この什器は、このカジュアルショップではかなり、奇をてらった什器のようでした。

フォルムは、それほど奇抜ではありませんが、ロンドン市内にあるアンティークの家具屋さんなどに置かれている家具ををそのまま模倣したようです 。

 
とにかく、カラーリングが凄かったようです!

この什器も、このショップの個性と言えば、個性です。デザイナーさんは、センスが良いな〜なんて感じましたね。

 
無機質な店舗環境とは対象的に、アンチークなフォルムや奇抜なカラーリングを持つこの什器での違和感は、かなり印象的です。
 
本体と面材を組み合わせ、オイルステンふき取り加工でアンティークさを表現しています。そして、そこから様々なカラーリングを施すのです。
 
かなりの、目新しさはありますね! 
 
棚ガラスは、ちょっといただけませんが、什器への照明効果を考えると仕方のないことでしょう。 
 
棚の可動は、側板にダボを取り付けました。(ちょっとピッチが狭いかもしれません)
 
ちょっと気になるのは、ガラスワイドですが、t=8mmなら大丈夫でしょう。尚、什器下部にはストックを設けました。こちらも棚の可動は、ダボです。 (以下断面図で確認してください)

以下作図は、ストック部の平断面詳細図です。家具図には必ず、平断面が必要になってきますので忘れないようにしてください。

ⓖ 最低限の機能を備えたレジカウンター

見た目は、このショップの顔となる店舗中央に配置した大きなプランターと同仕様で仕上げていますが、機能的には極々シンプルな作りになっています。

外観は上の参照図で概ね理解できるでしょう。

機能面に関しては、上段から、抽出、可動棚となっています。全くもって、一般的であり最低限の基本機能を備えたレジカウンターです。

それでは、レジカウンターの断面図と、部分詳細図も添付しておきます。

ちなみに、この什器の配置は、展開図「C展開図」と「E展開図」で表現されています。

参照していただく展開図は、こちらです。
⇒ 個性的なデザインで魅了するレディースショップ〈Part-2〉

上記は、このレジカウンターの木部とモルタル部の詳細図ですが、金物で見切りを入れておけばよかったと感じます。

最後に、レジカウンターには必要とされる機能が多くあります。ですから、すぐに図面を描くのでは無くその店舗の店長などに使い方を聞くようしましょう。

中には、収納されるモノによって機能が変化するからです。

私の場合、普段からいろいろなカウンター類をチェックして、自分なりの整理をしていました。今ではけっこう役に立ってます。

多くのレジカウンターを知ることで、クライアントの打ち合わせ時にも役立ち、そして仕事を早く消化できると普段から感じてましたから。

シンプルなシングルハンガーラック

最後に、こんなシンプルで取り柄のない別注のシングルハンガーラックで終わるのも何ですが、最後までお付き合い感謝します。

このショップのイメージで考案されたシングルハンガーラックですが、あまりデザインリレーションは感じませんね。

デザイナーさんも、ここまで来ると疲れが出たのでしょうね。だって脚もとのデザインは、どう見ても感心できません。(ごめん!)

後にフェイスアウトが出来る備品の図面を頼まれましたが、このハンガーに掛けるとちょっと不安定になりそうなので断りたかった。

上の画像は、詳細図・・・。
といいたいところですが、あまりたいしたことはありません。でも、とりあえず載せときます。

最後に!

クライアントというものは、非常にわがままです。 図面が仕上げってから「あれが欲しいとか、これを付けてくれとか」言ってきます。

しかし、我々図面屋の仕事はそれにどう対応するかが勝負です。ただ、注意すべきは全ていいなりになると、もう大変なことになります。 

ですから私は、事前に確認事項をまとめた資料もって打合せに望みます。 そして、打合せのなかで、しつこく「ああやこうや」と言って確認を求めます。 

しかし、どうしてもというときは出来るだけクライアントの要望は答えるようにしてきました。

みなさんも、しっかり資料を読み込んで、事前に質疑など確認事項をまとめておいたほうが、よいかもしれませんね。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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