店舗環境の作図については先回で終了です。今回はこの売り場で活躍する什器群をご紹介します。

環境空間のテイストと統一イメージした什器がほとんどです。高級感を醸し出すために「木染色仕上げ」としました。

今では考えられません。最近では素晴らし合板材が出ているので、ほとんどの店舗は化粧板仕上げです。

この店舗の竣工は、2011年ですからそういった合板材は無かったと感じます。

それでは、メンズショップの什器の基礎となる様々な什器を見ていきましょう。まだまだ、お役に立つ内容だと確信してます。以下に平面図を添付してますので、配置と什器番号を照らし合わせて見ていってください。

尚、什器がかなり多いので解説は出来るだけ省略して行います。細かな内容は別途案内しますのでお待ちください。
そして、各図面の右上に書かれて什器番号は頭から外しておいてくください。

それでは、いきまっせ!

① スーツ・ボリューム什器図の姿図

売り場ではメインとなるスーツのボリューム什器図の姿図、それに断面詳細図です。汎用性があるので、どのスーツ売場でも見られます。

商品を上下に吊るものですから、どうしても什器高が必要となります。このような高い什器を売場の中央に配置することは、本来は見通しが悪くて良くはありません。

商品を上下に吊るものですから、どうしても什器高が必要となります。このような高い什器を売場の中央に配置することは、本来は見通しが悪くて良くはありません。

スーツやジャケットのデザインやパターン、また生地等々だけで、商品の品揃えは大変でしょう。そこで見通しをよくするために、出来るだけ什器をスリム化させました。

機能は、ハンガーパイプのみでの構成。フェイスアウト、ショルダーアウトとフレキシブルに対応が可能です。

② コーディネート什器の姿図

ちょっと見てくれのよくない什器ですが、これでも実績のある立派なコーディネート什器だと聞きます。上部は、ハンガー等でスーツ、ジャケットなどをショルダーアウトでハンギングします。

下部は、棚構成になっていてスーツやジャケットのインナーに着るドレスシャツ等を陳列します。 什器事態奥行きがないので不安定になりやすいのが、気にかかります。 

ここでは、自重での考え方ですが、本来は天地で固定する方がよいでしょう。 機能が先行すると、どうしても形状が思うように仕上がりません。 

やはり什器というものは、王道で考えなくてはならないでしょう。 確かに実績のある什器ですが、私個人的にはおすすめはできません。 

③ ガラスショーケースの姿図

ガラスショーケースの三面図と平面詳細図と断面図が含まれてます。竣工図が酷かったので描き直しました。ごく一般的なガラスショーケースです。 珍しくもありません。

尚、このサイトにはこのような図面の参考事例が多くありますので →ショーケースで検索してみてください。 

外観の大きささえ理解してもらえれば、よいでしょう。 メンズショップですから服飾雑貨類の小物類を展示します。売り方もとても一般的なカタチです。これについては別途に説明がいるので、友人の『虎の巻』に頼んでみます。

④ タワー型ショーケースの姿図と断面図

この作図事例は、タワー型ショーケースの 三面図と断面図になりますが、この什器についても、とても一般的です。もうちょっと工夫したかった。

ここでは、メンズショップでの使用ですが、腰のカラーリングや脚のデザインをアレンジするとメンズに限らず、いろいろな売場に活用できます。

作りもそれほど難しいものではなく、意外とコスパを感じる什器だと思います。 

⑤ VPテーブルの姿図と断面図

店頭などに配置されているVP用のテーブル什器です。 4つ脚のこのテーブルは、腰があるテーブルより人の寄り付きがいいといわれています。 

ですから、店頭に位置されることが多いようです。 テーブルに限らず、店頭におく什器は出来るだけこのような形状のものをお勧めします。 

ちなみにVPとは?っと聞くと、「ビジュアル・ポイント」と 、多くの人が間違った答えを返してきますが、正確には「ビジュアル・プレゼンテーション」です。 気を付けましょう。

⑥ 接客テーブル図の姿図と部分詳細図

スーツ売場などに限らず、オーダーもの売場にはこのような接客デスクが必要と思われます。特にこれといった機能はありませんが、チェアーは既製品でもちょっと雰囲気があるのを望みました。

売場全体は、ちょっと店格を上げるためにちょっとダークな色調で高級感を醸し出しています。ですから、接客テーブルもこれに準じています。

後に出てくる什器類も、木工部はすべて同仕様になっています。仕上げについては、化粧板仕上げで製作をお願いしました。

今、思ったことですが何故スライドレールの詳細図がここに配置されているのかが、よく分かりませんね。誰かが、付け加えたのでしょう。これも、友人の『虎の巻』に詳細図は頼んでみます。

⑦ メンズ用ベルトラック什器の姿図と断面図

メンズ用ベルトラック什器の姿図とその断面図です。 コスト調整で、既製品を探してみましたが良いものがなく新たにデザインしました。 

この程度のベルト量なら、壁面システム等に組み込むことが多いようです。 しかし、レイアウト上で移動が出来ない不都合さを感じます。 このような単品什器だと何処へでも配置できますので便利です。 

デザインも、このショップのイメージに即して出来上がりました。 アレンジすれば、使えますよ!

⑧ ハンガーストッカーと引き出し什器

左の作図事例はハンガーストッカーを描いたものです。売り場のハンガースをストックする什器です。これについても既製品では、良いのが無かったのでデザインしました。 そのせいでコストアップに繋がりました。

しかし、こちらの方がやはり綺麗でスタイリッシュです。 この手の既製品はろくなものはありません。 

やはり、ショップのイメージも考えて少しでも良いものを提供するのもデザイナーの仕事です。 このハンガーストッカーも、使用素材でアレンジできます。 真似って見てください。 結構使えます!

右の図面は、小物収納用のボックス什器の姿図と断面図です。 本来は、ショップ用の小物ボックスとして製作しました。 平面図では見当たらなかったのでハンガーストッカーと一緒にしました。

特に記することはありませんが、こういう什器は店舗内にあれば結構役に立ちます。 レジサイドや接客テーブルサイドなどに、配置してあげるだけで用途は広がります。

各種ハンガー類と備品リスト

以下は、店内に配置したハンガー類のスケッチです。 本来は別注で製作する予定でした。 しかし、予算の関係上不可能となり急遽、既製品を探す結果となりました。 まあ、この仕事をしていたら少なくない結果です。

ただ、スタイリッシュで安価なものを探すのは一苦労です。 それと予算の割り振りは、大変です。 クライアントの一言でかわります。 

上記については、ハンガー以外で使用した備品のリストです。 ほとんどが既製品です。 しかし、既製品では我慢できないところがあったので、一部手を加えてアレンジしたものもあります。

ちなみに、アレンジしたのは左から2番目と4番目です。 

これをもって、《店舗図面集/紳士服_001》の店舗図面集とします。尚、質問などがありましたらお問い合わせください。できる限りお答えします。

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