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今回で、「アパレルショップのマニュアルを考える」は終了です。

これらのデータはかなり古いものですが、興味深いところは、今現在でも、このマニュアルは十分に役の立つ参考資料と考えます。

なんと言っても、35年もこの業界に居座れば、自ずと見えてくるものがあります。

店舗設計に携わって間のない人には、見慣れないものですが長年やって居ればあなたにも見えてくるものがあります。

ですから、せっかくの貴重な資料ですので、なんとしても理解するようにしていただければ幸いです。

では、最後の資料データをお見せしましょう。

リアルなショッププランへ

■企画書表紙

VIVREマニュアル02

■コンセプト&イメージ

VIVREマニュアル03

写真が古くて見にくいですが、要はVMDの基本形なのです。「見せて、売る」って奴です。フォルムや素材は違えど、今でもよく見ることが出来ますし、実際に売場では活躍しているはずです。

パッケージ販売での什器スタイル

■什器スタイル

VIVREマニュアル04

売り方としては、パッケージ販売として、コーディネート中心に商品をひとまとめにします。購買時間は短縮され店舗での回遊性は乏しくなります。しかし、見やすさはお客様にとってある意味、親切な気もします。

■平面レイアウト

VIVREマニュアル05

この平面プランが、プロトタイプです。こんな規格サイズの売場はなかなかお目にかかりません。

大変なのは、プロトタイプが決定した後にそれぞれの店舗スペースに合わせてこのプロトタイプをアレンジして、「カタチ」にするのが、かなり苦しかったような気がします。

■イメージ

VIVREマニュアル06

イメージコラージュですが、こちらも見にくくて申し訳ありません。でも意図は伝わると思います。

什器マニュアル

■基本什器

VIVREマニュアル07

基本什器の考え方をまとめたスケッチです。コンセプトは機能を持った壁です。当時はCADも無くほとんどが手書きでた。

コスト調整のため製作図を仕上げるわけですが、ある程度機能性まで考える必要があります。そして多くのパーツが不可欠となりました。

■中央什器機能パターン_展開例1

VIVREマニュアル08

先ほどの什器スケッチを元に機能パターンを落とし込みます。これで着装感を演出し、コーディネイト販売でお客様にアプローチするのです。

まさにVMDの原型といっても過言では無いでしょう。

■中央什器機能パターン_展開例2

VIVREマニュアル09

■中央什器機能パターン_展開例3

VIVREマニュアル11

ここまで、見てくるとかなりのバリエーションがあり、店舗にも変化が付き、集客力は助長されると感じます。

■壁面(柱)基本什器パターン_展開例1

VIVREマニュアル10

壁面も同様の考え方です。什器が高くなったので、演出も変化が出てきます。店舗自体はそれほど大きくはありませんが、やはり壁面(柱)エリアも大切な売場です。

■壁面(柱)基本什器パターン_展開例2

VIVREマニュアル12

この什器は主に柱巻き什器と考えています。基本プランニングには壁面は想定していませんでした。

■壁面基本什器パターン_2連結展開例

VIVREマニュアル13

■フィッティングルーム

VIVREマニュアル14

ちょっと貧相かなって感じますが、このフィッティングルームも可動式なので、仕方がなたった感がします。

■レジカウンターエリア

VIVREマニュアル15

レジカウンターの背面には、店舗のイメージアップを図るビジュアルを設けます。

■アクソメスケッチ

VIVREマニュアル16

こうして出来上がったイメージが上のアクソメスケッチですが、今見るとPCで仕上げたのより味があって手描きは良いですね。

■壁面(柱)基本什器什器寸法図

VIVREマニュアル17

■中央什器寸法図

VIVREマニュアル18

上記の2点の什器は、ハンガー類です。

■商品寸法図

VIVREマニュアル19

まとめとして

さてさて、やっと終わりましたが、理解頂けましたか? オリジナルショップをつくるってなかなか簡単にはいきません。

約3ヶ月かかったような記憶があります。クライアントに提出してもやれ部長だの専務だので、一度提出してもチェックバックは2週間後です。

それから、何度も修正が入ってやっと出来たのがこの企画書です。もちろん私ひとりで出来る代物ではありません。当時のスタッフに手伝ってもらった結果です。

私の主な仕事は、大型商業施設の環境設計でしたが、こういったショップ提案も多く携わりました。まあ、アパレル出身だったこともあって起用されたのですがね。

いずれにせよ、みなさん!

店舗って現在とそれほど変わってないのが実情です。これでよく解ったと感じますが、如何でした?

これからも、こういった企画書を投稿しようと思っています。
長々とありがとうございました。小林でした。

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