今回は、婦人アクセサリーショップ作図集の店舗環境のそれぞれの造作部の作図事例を進めます。前回の店舗環境図並びに、柱造作図は理解していただけましたか!
今回は、前回と同じような内容です。柱造作図が壁面造作図に名称が変わっただけです。店舗設計において、必ず必要になって来る図面類ですから、しっかり理解してください。
尚、下の平面図は造作箇所を指示していますので、これに沿って説明していきます。それではよろしくお願いします。スタート!!
A 機能万全の壁面アクセサリー什器
それでは、まず上の壁面什器を御覧ください。アクセサリーショップにはよく見られるパターンであり、多かれ少なかれこのパターンを覚えれば、全てとは言いませんがある程度のショップは設計できるでしょう。
上段に、ピアスなどの小物アクセを!下段のショーケースには、やや高級アクセサリーを展開する計画で作図しました。
それほど奇をてらったデザインではありません。しかし要所でちょっとした意匠を感じます。尚、壁面の機能としては申し分ないでしょう。
ガラスショーケースは、引き出しトレー機能で、お客様への対応にも迅速に応えることが可能です。その他、ショップのムードを演出するために間接照明を施し、女性の心を意識します。
断面面を見ていただければ、この什器の構造は理解出来るでしょう。
スリットシステムとフラットバー+下部にはガラスショーケースの構成です。4スパンも取ることが出来ましたので、壁面のバリエーションは充実すると感じます。
尚、ショーケース高をしっかり取っていますので、内部でのディスプレーは容易です。小さめのアクリルのサイコロなどで変化のあるディスプレーもお客様の目に止まること受け合いです!
B ゲートで括った壁面アクセサリー什器
中央にストックルームへの扉が設置されていますが、ここでのポイントは、その両サイドの小さなディスプレーボックスを規則正しく並べたことです。
ゲート形状を意識した壁面に6個のディスプレーボックス埋め込むことで、他の壁面との差別化を図り、特別なスペースと感じます。きっと高級品を展示する計画でしょう。
というのも、この壁面の前にはカウンターがあります。お客様は直接近くに行って見る事は数少ないでしょうが、壁面演出としては申し分ないでしょう。
ちなみに、この手法もよく見られます。バッグやッシューズ売場などにも見受けられるアイキャッチャー的ディスプレーです。これは使える!
C インパクトを感じる壁面アクセサリースペース
図面の正面向かって右にある壁面什器ですが、商品を売る機能は同仕様なのですが、壁面の形状が興味を持ちました。というのも、ここのみ大きな R(アール)形状の壁面を造ったことですね。
そして、その壁面にショーケースとレジ台を組み込んだことです。ですから、ここには天井部付近にR型の垂れ壁があるということなんです。
かなりインパクトが有って一度来店したお客様には印象が残るでしょう!
結構、昔はやった店舗づくりの手法のようなものがありまして、『何かで囲う、括る+演出照明』でお客様に訴求する手法なのです。(当時のことですが)
『何かで囲う、括る』とは、ここではショーケースを意味します。そして、壁面の上部がそれに当たり、下部がショーケースに当たります。
私的には、調和のとれた良い壁面演出と思われますので、あなたなりのアレンジを期待します。
以下の作図は、垂れ壁部分を拡大した画像です。一部を拡大しているのでバランスは良くないのですが、その構造は理解できますよね!
ディスプレーボックスの断面図もしっかり描けています。
それでは、その下部に配置されたショーケースをお見せします。
『上部の壁面で、魅せてこのショーケース売る』という販売方法は効果があると感じますし、本来のVMDがしっかり見て取れます。
ショーケースもなかなかの懲りようで、断面図を見ていると女性が大好きなスィーツを意識しているようです。
ちょっとしたアイデアも宝物です。
ショップって、あくまでも商品を売るのが最大の目的であって、器(店舗)は二の次です。しかし、今回のアクセショップはそのふたつの欲求を満たしているかもしれません。
D ストックスペースの建具図
この壁面の上部に空きスペースが出来ましたので、小さいながらも商品ストックルームを造りました。店内、奥左にある空きスペースを活用しました。
変形なので使い勝手ははっきり言って良くありませんが、アクセサリーショップということで量をストックするなら、これで十分なペースでしょう。
可動棚5段をダボ受けで構成しました。扉もコストはかかりますが、ここは使い勝手を優先して2枚に設定しました。予算外での作図でしたが、旨く収まって良かったです。
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