はじめに!
今回は、フィッティングルーム(以後FR)の集約化を図った計画で描いた作図事例となります。
最近では、ユニクロあたりはこの形式で販売効率を図っていますが、その前には既に百貨店でもこのパターンで売り場効率を上げていました。
ただ、当時(2009年)は、まだここまで至っていませんでした。
実物件は某スーパーのアパレル売り場で、メインはレディース対象でしたが、近くにメンズの売り場があればそちらにも対応していたみたいです。
このGMSチェーン店では、最初の試みでした。
整然とした設えの平面計画と関連図
最初に平面図を読み取ってください。
まず、10,090×6,400の大きな面積を要するフィッティングゾーン。ワンフロアがかなり広い売り場で無ければ、用を成さない気もします。
店側としてはちょっと冒険ですね!
機能的には、通常のFRが8個、身障者用のFRが1個、それにサービスカウンターが1個の構成です。
出入り口は上下に各1個となってます。
簡単に言ってしまえば、これで済むのですが、問題はこの大きな遮蔽物となる壁面の処理をいかにするかが大きな課題となりました。
そこで考えたのが、壁面のビジュアル化です。
次に、以下の図面をご覧ください。
主にFR内の重点照明と外壁面のディスプレーゾーンでの演出照明を表しています。
決して、天井伏せ図ではありません。
尚、基本照明は、建築側での範囲ですのであえて描いていませんが、これで現場担当者は充分理解出来ると感じます。
各FRには、姿見上部に一灯設置。その他表示は、分電盤とコンセント類です。
左上の表に取り付け器具などの説明が示されています。
以下は、
ナチョナルカラーでまとめた展開計画
上記は、A展開図〜C展開図を描いていますが、これと言った特記はありません。
ユーティリティーな空間なので、奇をてらったことはせず、唯々使いやすさと受付カウンターでサービスを提供する程度です。
広い面積がある壁面に細いラインを入れたのは正解でした。今思えば「モンドリアン風」でも良かったかも。
身障者用のFRがあるのは嬉しいことですね。
次の展開図は、D展開図〜F展開図になります。
空間にアクセントを加えようと、サービスカウンター横をサッシ組+クリアガラスとしました。
これで、殺風景な空間は締まります。
ちょっとしたアイデアですが、こういうセンスをクライアントは求めます。
小技ですが、経験を積めばおのずを頭をよぎります。
身障者用はうまく出来ました.やや大きい気もしますがリラックスできるのは良いことです。
これまでは、この空間の内部展開でしたが、ここからは外からのビューとなります。
上記は、G展開図〜I展開図を示し、下記は、J展開図〜K展開図です。
ここでやっと天井の大きなボーダーが出没してびっくりします。
しかし、これが売りだとデザイナーさんは言ってました。(笑)
I展開図〜K展開図は、前述したようにディスプレーゾーンの予定でしたが、何故か商品が置かれています。
しかも、四隅に申し訳なさそうにディスプレーがなされています。(これが失敗の原因かも!)
やはり、人目を引くなら4つの面のひとつでもいいから、デコレーターを雇って人の目を引くアイキャッチャー的なディスプレーが必要です。
私の持論ですが、『魅せて売る』ことをしなければ売り場は死んでしまいます。
アイキャッチャーとなるサークルボーダー
木工吊りボーダー図
上記は、この集約FRのアイキャッチャーとなるサークルタイプの吊りボーダーです。
ほとんどが、詳細図となりますので解説については、詳細図特集の方でしっかりお伝えしますので、ここでは割愛させていただきます。
予習と言っては何ですが、ややこしい部分多々ありますので、作図はしっかり読み込んでください。
入り口ゲート詳細図
上の作図は、入り口ゲートの詳細図となります。
この部分の詳細図は、他と比べそれほど難しくは無いので理解しやすいと考えます。
描き慣れていないと作図は、きびしいと感じますが、そこはゆっくり理解することから始めてください。
何でもそうですが、まずは慣れが必要です。
FR内ゲート詳細図
上の作図は、入り口ゲートの詳細図となります。
この部分の詳細図は、他と比べそれほど難しくは無いので理解しやすいと考えます。
さて、ここまで描いてきましたが、残りの資料はまだまだあります。楽しみにしておいてください。
今回は、それほど面白くもありませんでした。
しかし、これも経験値を増やすことにはなりますので、しっかりご自分の引出を増やすようにしてください。今回は以上とします。
本当に、図面屋で生業を立てるなら、お問い合わせください.力になります!
長々とご視聴ありがとうございました。
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