はじめに!
今回のショップ事例に上げたのが、7.5坪弱のこのレディーショップショップです。
無機質なコンクリート打ちっ放しといった素材で仕上げられている中に、大胆なデザイン、俗に言う奇をてらった個性的なショップです。
ただ凄い店だなって感じたのは、このコンパクトな空間を非常に旨く、しかも効率よく考えられている点です。
まぁ、デザイナーさんも良かったんですが、その後のオペレーションが旨く行ったのかもしれません。
当時は、良く流行ったといっては過言ですが、個人的には好きな店舗でした。また、現在の存在は不明ですが、竣工時は見応え十分な、レディースショップだったよいです!(2013.05着手)
効率を考えた平面計画
まず平面図を見てみましょう。
当初にMDを拝見したところ、かなりカジュアル色の強い商品でしたので、ショップもそれに合わせた感じがありました。
コンパクトなショップの中央には、フェイクのビッグツリーが配置されています。このショップのイメージコンセプトなのでしょう。
確かに店舗のアイキャッチャーには一役かっているようですね!
ただ、当時感じたことは、奇抜なアイデアでは良いのですが、長年見ていると飽きが来るかもしれませんね(本音)
私が考える対応策としては、シーズンごとにフェイクのビッグツリーを変えることですかね!ただ、費用が掛かるので店長には嫌がられるかもしれません。
デザイナーのアイデアは良いのですが、こういう店舗ってすぐに消えてしまう恐れを感じました。仕事を頂いたのに、こんな嫌みは言うものじゃないですね
ちなみにこのショップ、ほとんどが固定什器で構成されているので、墨出しはしっかりしておくように工事関係者にはしっかりお伝えしました。
エントランス部分の開口もしっかりとれていて、とても開放感のあるショップだと感じます。
ショップポイント
この店舗について良かったと感じたことを解説しましょう。
下の平面図に、マーキングをしてみました。
ピンクはハンギング什器(固定)、グリーンは棚什器(可動)その他、レジカウンター、最後にフィッティングルームです。
これらの要素が、この店舗空間に旨くマッチングしているののが良いと感じます。
そして、「掛ける商品、置く商品」のバランスが絶妙にいいんです。
私も元はアパレル出身なのでこの辺りはよく理解してます。
ただ、ハンギングでの展示が多いので、長物(ワンピース類)主体の店舗かもしれません。
もちろん、コーディネートが必要なため、セーターやカーディガンなどを置くスペースも欠かせません。
環境面から見てもエンタランスが、通路に対して斜めになっていますね。これが良いんです!
そのために左壁面は完全に『魅せる』作戦をとってます。(笑)だからこの場合は、右壁面は付け足しのような気もします。
それに、レジカウンターや倉庫の出入り口など売り場にとって不具合なモノもあるので、このレイアウトは言うことはありませんね。
フィッティングルームも最適の場所ですし、その右横にレジ台を設置したのも良いですね。スタッフの無駄な動きも押さえられます。
『入りやすく、出やすい店』は売上げ向上の決まり文句ですが、まさに今回の事例はそういった店舗でしょう!
以下は、天伏せ図です。
天井部の凹凸が気になりますが、これについても旨く考えたことでしょう。
だって、平面計画には何な支障もありませんから………。
気になるとしたら、店舗内にある梁でしょう。これも細いモノで良かったです。
主な素材は、以下の通りです。お役立てください。
床
巾150mmのフローリングオイルペイント拭き取り/エージング加工
壁面
モルタル仕上げ+エージング加工
その他
スチール関連は黒皮+ブラッククリアー仕上げ
以上、効率を考えた平面計画でした。
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