前回は、百貨店平場のメンズカジュアルショップの作図集の環境図をご覧頂きましたが、今回はこの売場での単品什器図をご覧頂きます。

内容は、それほど大したことはありませんが、売場を造ると言うことでは、それぞれの什器はっても大切な要素があります。言ってみれば、売場の基本の基本の要素です。

売場環境を再確認していただくために、もう一度、環境図を見て頂いてから、進めます。以下をご覧下さい。

売場における基本什器のプロトタイプ

この什器は、平場出店の時点で開発したものですが、坪面積が小さいことから、店頭に配置されています。しかし、そのほとんどは売場の中央にてシステム什器として配置されています。

ここでは、片面は棚構成、もう一方をハンガー構成でバリエーションさせています。もちろんハンガーパイプ部分を外して、ここにトルソーを置けば、立派なVPゾーンに変身します。そして、フロントでのアイキャッチャー要素としても有効です。

とても、バリエーション豊かな什器です。もちもち、フェイスアウト展示も出来ますので、オールマイティなシステム什器です。

背板の変化での基本什器のプロトタイプ

両面をハンガーパイプで構成しているシステム什器です。什器バックに、透明アクリル+カッティングシートを貼り什器に変化を付けています。

本来のボリューム什器を店頭などに配置するときは、他の同じ形状の什器との差別化でこのようなテクニックを用います。

ですから店頭でしっかりディスプレイスペースとして活用できます。ステージバックという意味合いで、使い道の多い什器だと思います。

コストパフォーマンスを意識したT字型ハンガーラック

ニッケルサテン仕上げのシンプルなT字ハンガーラックですが、メンズショップには、とても似合います。HG部は、角パイプを使用しているのでとてもスタイリッシュで、ヤング系のショップにはマッチする什器だと感じます。

ステンレスヘアライン仕上げも良かったと言えばそうなんですが、どうしてもコストがかかるので、どちらかと言えば敬遠されます。

見た目は、ステンレスヘアライン仕上げとそれほど変わらないので、コストパフォーマンスを意識してニッケルサテン仕上げの方が良いと考えました。特に、高級店で無い限りニッケルサテン仕上げで、私は十分だと認識しています。

シンプルで使い勝手が良いガラス棚オープン什器

メンズ、レディースどちらの売場でも使用可能なシンプルで使い勝手が良いガラス棚オープン什器です。下部2段目は、視認性にも乏しく感じましたので、スライドレールを取付けることでその乏しさも解消しました。

什器高は、900mmに設定しました。これで商品は見やすく、、また触りやすさを感じてもらえるでしょう。気を配った什器のひとつです。 私はかたちが違えどこのスタイルのオープン什器は、この40年間は変化が無いように感じます。

ですから、今現在も売場から消えることの無い什器だと感じます。

店舗設計者は、今後この変化の無い什器を如何にデザイン変化させ、そのバリエーションを加えることを考えなくてはなりませんね。

コンパクトなサービスカウンター

サービスカウンターも多く描いてきましたが、汎用性のある基本タイプと考えてください。百貨店は、集中レジが多いのでショップごとのレジはありません。

しかし、収納する雑品は必ず有りますので、小さいながらこのようなカウンターは必要かと。ですからショップごとには必ずこの手のカウンターが見受けられます。その他断面図も、理解しておいてください。

まとめ

今回の「百貨店平場のメンズカジュアルショップの作図集」は、特に勉強になるとは言いがたい作図事例集です。しかし、何でも最初が有るように、店舗設計も最初があります。

確かに図面は、大したことはありませんが、かなり古いので図面の見た目もぱっとしません。これについては、当時はまだCADの技術が、今ほどでは無かったのが理由です。

しかし、内容はまんざら捨てたものではありません。この40年近く前の図面でも、それなりにアレンジすれば、まだまだ活用価値はあります。

ですから、図面屋を目指すあなたには、きっと役に立つと信じてます。

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