引き続き、レディースショップのご紹介です。
前回の環境編は、ご覧いただけましたでしょうか?
まだの方は、こちらをご参照ください。
⇒ 大人女子が指示するレディースショップの図面事例〈環境編〉
VPを演出するガラススクリーン
店頭のコーナーとなるエリアに設置したショーウィンドです。
位置的に非常に目立つところで、アイキャッチとしてもとても良いポジションですね。
フォルムはとてもシンプルですが、トルソーが3体もおける程の大きなガラス面をとっているので、ビジュアル的なインパクトは十分あります。
ガラス面の上部にサインを取り付けて、ショップブランドのアピールをしても良いかもしれません。
ガラススクリーンのフレームとなっている支柱とハカマにはレトロ感のある古美色のメッキ加工をして、金物が持つ独特の冷たい雰囲気を温かみあるものに替えています
壁面什器の姿図、断面図と別注パーツ
こちらは、壁面什器です。高さが2種類ありますので、ご注意下さい。
ちょっと図面のバランスが悪いですが、ご容赦下さい。
本体は、角パイプの焼き付け仕上げです。連結出来るように、各パーツをインロー式で固定しています。
ここまでは良く見る壁面什器と同じなのですが、右側の断面図を見てもらうとスリットの形状が異なっているのが分かりますね。
デザイナーの、こだわりなのでしょうか。
このスリットに合わせるパーツも別注品なので、かなりのコストがかかっています。
ですが、既製品のパーツより見え方は断然良いはずです。
こちらが別注の、ハンガー・フェイスアウトパーツです。
素材は、スチールの角パイプのシルバーメタリック仕上げ。固定方法は、右側のスケッチをご覧頂くと分かるようにインロー式に似た形で固定します。
フェイスアウトパーツも同様の固定方法となっていますが、固定に使われるビスがちょっと回し難いようになっているところが不安ですね。
続いて、ガラス棚パーツです。
ガラス棚を、4点あるスリットで固定するので前後のパーツに分かれています。
基本的に、スリット穴に差し込んで止めるタイプになっています。
右上段のパーツは前面の棚受けパーツで、棚下照明を取り付ける為に受け金物を長めにしています。
下段は後ろ面の棚受けパーツで、どちらもガラスがずれないようにこぼれ止めが付いています。
ちょっとわかり難いかもしれませんね。
左下のスケッチは、後ろ面の金物を描いていますので参照下さい。
レイアウトの幅が広がるテーブル什器_2種
テーブル什器は、ファサードエリアにおいてシングルハンガー等と組み合わせたり、トルソーをのせたりして様々なレイアウトアレンジが組めて重宝する什器です。
さて、このテーブルについてですが、本体はスチールの角パイプ組みで出来ていますので女性のスタッフの方が移動させるのにはちょっと一苦労いるかもしれませんね。
テーブルトップは、タペガラスを4分割にして落とし込みにしています。
意匠として4分割にした事でもありますが、ガラストップの強度を上げる為でもあります。
同じ仕様のテーブル什器で、サイズアレンジをしています。
用途はもう一つのテーブル什器と同じように、いろいろな備品と組み合わせてディスプレーの幅を広げる事が可能な一台です。
ふたつのテーブルを組み合わせてのディスプレーも可能ですが、テーブル高さも高低差をつければより動きのある演出効果がありますね。
段違いTハンガーラックの姿図と断面図
このT字ハンガーラックは、ショーウィンドや什器のエンドに配置して商品のフェイスを見せる事に特化した什器です。
VMDを構築する上でも欠かせない什器であり、しかもフェイスアウトパイプに段差を設けているので、前後の高さが同じT字ハンガーラックよりも訴求力が上がります。
仕上げはニッケルサテンの支柱・ハンガーと、木目のステージとなっています。
木目の素材を使う事でスチールの冷たいイメージを和らげ、什器に暖かみと柔らかさのイメージを与えますね。
レジカウンターの姿図と断面図
このレジカウンターが、レディースショップの什器図としては最後になります。
仕上げは木工ラッカー塗装で、TOPにt=15mmのサンドブラスト加工したクリアガラスを落とし込んでいます。
腰面は、お客様の足元の寄りつきを考えて傾斜にしています。
巾木の蹴込み寸法を大きくしたりする手法が一般的ですが、このカウンターでは意匠も兼ねて3方向を傾斜にしています。
ここで注意点ですが、傾斜は天板の厚み分を必ず残してからスタートするようにしましょう。
コーナー部分が鋭角になってしまうと、お客様が怪我を負う場合もあります。安全面にも十分考慮して下さいね。
※サンドブラストとは:高圧空気と一緒に研掃材と呼ばれる砂を吹き付けて表面を削りとる研磨方法です。
これで、レディースショップの図面事例は終了です。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
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