紹介する店舗は、街中華では無く四川料理を中心に食せる中華レストランです。高級店では無く、美味しい中華をリーズナブルな値段で提供しているようです。
横長の店舗空間を旨く活かした平面プラン
まず、この平面図を見ていると店舗区画が長方形なので、シャッキとした感じ伝わってきますが、この横長の店舗空間を上手く活かしているような気もします。
ただ、あまり変化も感じられないので、最初のラフ図を見たときは、「あれ?」って思いました。しかし、店側にとっては、スタッフの動きやすさや、その他様々な効率を考えれば、このレイアウトの方が良かったかもしれません。
まず、エントランスは平面図右に赤でマーキングしています。その上のサンプルケースがあり、エントランス下には、こじんまりしたレジ台が配置されています。
エントランス入ってすぐに、店奥まで真っ直ぐに伸びた客導線は、通路幅も確保されていて、顧客もスタッフもぶつかる問題は無く、むしろ効率の良いカタチになっています。
デシャップエリア前にはパントリーがあり、サービス台も適所に設けらていて、素晴らしいレイアウトだと感じます。
また、パントリーを挟んで、左右にお一人様カウンターも納得が行きます。まさに、横長の空間だからこそ収まった平面計画です。
ムーブメントを意識した天井計画
ムーブメントを意識した天井計画ですが、後に出て来る床計画とのマッチングでしょう。真っ平らな天井面って、なぜか素っ気なくて、寂しくなりますね。
もちろん、このムーブメントは、真っ平らな天井面の変化だけではありません。そこには、顧客を奥まで引き入れる効果も担ってます。
エントランスに立てば、まず通路が目にかり奥まで見通が利くことも、利点と考えます。ゴチャゴチャした店は賑わいがありますが、居酒屋ではないので、こういった効果は期待できます。
尚、図面左下に、間接照明部の断面図を入れておきました。
以下は、照明器具のリストです。店舗設計に携わるなら、必須です!
天井計画とのマッチング? 床計画
以下は、前述した床計画すなわち床伏せ図ですが、天井計画との連動で店舗空間の変化を醸し出してます。まぁ、お客さんは、気にもしてませんが………………..。
何れにせよ、こういった効果は店舗に印象づけになり、きっと記憶に残ります。後は、特に伝えることはありません。この床伏せ図も必須です!
墨出し図と防水区画図
最後になりましたが、店舗設計者にとって大切なことをお伝えしておきましょう。それは、必ずし現場を見ることです。サイズを取るのは、現場担当者でもいいです。
必ず現場の状況を把握すること、そして以下の墨出し図は描くようにしましょう。これが店舗造りの”きほんのき”である作業です。
最近は、現場のチェックはしない、墨出し図は描かない。という人は少なくありませんね。そんな設計者は後に、とんでも無いことに巻き込まれます。
ちなみに、墨出し図とも言いますが、立込図という人もいますので、知っておいてください。そして、この墨出し図の下に厨房区画図があります。
両図面は、設計者が必ず描くか、仮に誰かに描いてもらってもいい場合もありますが、最終チェックは怠らないようにしましょう。これについても、怠るとエライ目に遭いますから………….。
まとめ
という事で、ザックリ説明をしてきましたが店舗を設計することはとても難しいことです。生業として従事するなら、それ相応の覚悟が要ります。
大小は無いにせよ、人様の大切な『お金』を使って、物件の完成させるのですから誤ったことは御法度です。実際に大失敗して業界から嫌われた人も見てきました。
素晴らしい図面屋になるなら覚悟が要りますので、しっかり精進できるように努力をしてください。次はこの店舗の展開図から進めます。
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