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日本生まれのハイクラスなメンズスーツショップ《壁面造作図》

先回の『日本生まれのハイクラスなメンズスーツショップ〈環境図〉』は理解いただけましたか? 
解りやすい店舗だと思うので問題は無かったと感じますが、如何でしたか?

それでは先回に引き続き、今回は壁面廻りに的を絞って説明していきます。特に造作什器はありません。単独什器に毛の生えた程度の施工を加えた什器群とお考えください。

以下の平面図にそれぞれの什器をA〜Fでマーキングしていますので、それに沿って進めていきます。ゆっくりでいいですから、まず理解することを念頭においてください。

それでは、以下の図面を見てください。各エリアにアルファベット A〜F を付けています。そのマーキングに沿って説明していきます。

什器指示図

尚、先回の『日本生まれのハイクラスなメンズスーツショップ〈環境図〉』をご覧になりたい方は、以下サイトへ進んでください。

自立タイプの壁面什器(A・C・F)

以下は、それぞれの什器はすべて自立タイプで構成されています。ただですね、店舗というものは統一感を図るために環境もとても大切なのです。

そのため壁面にゲート風の造作を施し、その中に什器をはめ込むという単純な施工で店舗全体を引き締めていました。

また当時の百貨店は改装に時間をかけることに懸念を持っていて、玉突き改装ではその期間が極端に少なかったという理由もあるんです。簡単に建て込みして仕上げ。そして、オープンって訳ですw!

また、什器はメーカー持ちで構成されていたので、メーカーもこれらの什器を持ち回りで全国の各ショップに送っていたためという理由もあるのです。

何れにせよ、昔の百貨店店舗のメーカーコーナーは、それほど大した工事はせず単独什器で成り立っていたということです。

A什器
C什器

この三枚の什器については、背板にスリットを埋め込みそれにに合った備品で構成されています。それと棚板照明のためのレールコンセントを取るつけています。

この手法は今でも汎用していて、大方の百貨店を見れば納得するでしょう。一度見てみるのも得策と考えます。
見栄えは良くないが、コストを考えると「こうなる」って結果です。

注意点といては、作図自体そのものではなくスリット取り付け位置がポイントとなります。まず、この店舗はメンズのスーツ類です。

そうなれば、上部はフェイスアウト、下部は棚とハンガーバーの構成となり、基本的なスーツ売り場の考え方です。(展開図参照)

重要なのは、フェイスアウト機能が出来るかということです。それには、それぞれの什器の内寸は1120mmを守ることなのです。別にスーツ売り場とは限りませんんが、このフェイスアウトの重要性が鍵なのです。

一度、各図面をしっかり読み取れば解ります。今ある百貨店の売り場をリサーチすれば、すぐに納得できるとかんいます。

F什器

壁面ミラーパネル(B)

両サイドにフィッティングルームがあるので、この位置にあるミラーパネルは正解ですね。造りはシンプルで作図もそれほど難しくはありません。

ちなみに、理想的な自分のシルエット写すにはミラーから、1500mm離れて見ることです。ですから、この位置は正解なんです。

シャツ類もしっかり整理出来る什器(D)

壁面のスーツ、ジャケットのほぼ中央に配置したシャツ専用什器です。30年前に描いたものですが褪せていませんね!今でも通用する什器と考えます。とても汎用性はあるので、これについては必ず真似ってください。

ただ、今ではちょっと煩さも感じますので、アレンジするときは「量」を減らしてするほうが得策かもしれません。是非アレンジしてみてください。

断面図は、しっかり理解すること!

以下サイトには、この什器をアレンジした内容が書かれています。是非参考にして下さい!

ベルト・ソックス什器(E)

これはとてもいいアイデアです。まず、色気のないメンズ売り場でカラーを使った什器はアクセントとなり店舗だ締まります。そして、服飾雑貨を一箇所に集めてのコーナーは効率も上がります。

図面右横には、各アイテムで使用するパーツですが、アイテムは図面から読み取ってください。尚、背板の埋め込んだスリットで高さの変化も可能です。

今回は、かなり内容ついて長くなりましたが、初歩的な人にはこの程度の店舗から理解することが大切と考えますので、是非参考にしてください。以上!

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