百貨店内にある、婦人服飾雑貨コーナーののご紹介です。
今回の図面事例は、環境リニューアルのみになり、新規什器はありませんでした。
転用什器を利用した平面プラン
地方百貨店の服飾雑貨、レディースシューズ&バッグ売場の平面図です。
今回の場合は、什器のほとんどが転用です。㋖のマークが付いているものが、転用什器になります。画像では、ちょっと見えにくいですがご容赦ください。
作図に関しては、 ショップの環境図だけだったので楽勝でした。
ただ、原場調査が私にとって大変なのです。閉店後に行うことになりますので、さすがに疲れます。まあ、百貨店の場合は仕方ありませんね。
リニューアル内容は見ておわかりのように、壁面環境と柱造作に対してのデザイン処理のみです。
ただ内容が一転二転し、打合せは大変でした。なぜなら、決定権のないクライアントが多数打ち合わせに出席されるからです。正直うんざりしましたが、こんな時は「忍耐あるのみ!」と割り切っています。
環境意匠を連立させてバランスのとれた展開図
続いては展開図事例です。
上段が平面図の奥の展開図で、柱間のセンターにあるディスプレーパネルに目を引かれます。
このパネルは、売場の共通意匠でもあるモンドリアン調のフレームになっています。
最下段はファサード面の展開図で、同じくモンドリアン風の木パネルを取り付けています。
環境意匠が良く整理された売場ですが、これ以上凝った意匠にしてしまうとちょっとうるさい環境になってしまうので注意してくさださい。
モンドリアン仕様は百貨店でよく見かける意匠ですが、バランスが一番大事です。そう簡単に、描けるものではありません。
そのためスケッチやパターンをいくつも作って、検証してから決める事をお勧めします。
柱の一部に統一意匠を施したファサード柱
ファサード柱の外観図です。モンドリアン調の意匠は、柱の1コーナーだけに施していますね。ここが、この柱のポイントとなります。
このモンドリアン調の意匠は、共通の売場環境意匠となっています。それを多用してしまうと、木目のイメージが強い売場環境になってしまうからです。
全体環境とのバランスを考慮しつつ、ポイントであるモンドリアン調の意匠範囲をきめなくてはなりません。
売場環境は必ず全体環境をまず考えて、そこから各意匠を詰めていく事が鉄則です。
では、もう一つのファサード柱です。
この柱にもモンドリアン調の意匠の意匠が施されていますが、間接照明を取り付けています。
隣接店舗との境界部にある柱と言う事もあり、他の柱と意匠は同じですが、間接照明によって売場区画を明確にしているのです。
フロアの統一環境になっているのでどの売場にも共通して、間接照明が取り付けられていたと思います。
この場合、隣接店舗と意匠、及び仕様の整合が必要となってきます。
売場毎に独自の意匠をして、統一感のないフロアになってしまう事を防ぐ為でもあるのです。
基本的に施設の内装監理を通して意匠についての整合をさせるのですが、この事例ではこのシューズ&バッグの売場に合わせた仕様になっています。
モンドリアン調の格子組ディスプレイパネル
売場奥の柱間に設置している、ディスプレイパネルです。
このディスプレイパネルにも、モンドリアン調の意匠を格子組で表現しました。シューズ売場、バッグ売り場に各1台ずつ取り付けています。
隣接売場の間仕切りの上に取り付けるので、両面にガラス棚で演出備品等をディスプレイ出来る様にしました。演出のサンプル例として、展開図も添付しておきます。
以上で、百貨店内服飾雑貨売り場環境リニューアル計画事例は終了です。什器が転用だったので図面枚数は少ないですが、売り場環境のまとめ方として参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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