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商品が際立つ服飾雑貨セレクトショップのシンプルな什器たち_Part2

今回から、服飾雑貨セレクトショップにレイアウトされた什器をご紹介していきます。

前回も言いましたが、今回の作図は実施図面です。
ですので、各什器の機能やショップ事例として参考にしてください。

店頭柱巻き棚什器の姿図と断面詳細図

このショップの、店頭柱巻き棚什器の姿図と断面詳細図です。
ファサード、左側の柱前にあるL型の什器になります。

店頭にバッグを飾るスペースの下は、在庫などを入れる収納機能がついています。

柱廻りは、とてもシンプルな雰囲気なのでより展示されている商品が目立つことでしょう。

ボックス什器の外観図

この什器図は、平面図でダクトスペース前に配置しているボックス什器です。
雑貨ショップでは、もうお馴染みの什器ですね。

約470mmピッチの固定棚ですので、バッグをディスプレーするスペースと考えられます。
同じ角度で、同じ向きに揃えて置けるので、理路整然とキレイにディスプレー出来そうです。

特に注意すべき点はありませんが、しいて言いば背パネルかコロビ止めを取り付けるべきですね。

中には、小さな商品もあります。
また、お客様が什器に当たってしまうこともあります。

その時に、商品が落ちてしまわないようにする為に必要です。 20mm程度の立ち上がりがあれば問題ありません。

スモークガラス貼りのボックス什器の外観図

こちらも、バッグをディスプレーする什器です。

ショップ全体が白を基調としているので、このスモーク貼りガラスボックスが非常に目を引く事になります。

什器サイズも、2M近くあるのでインパクトがありますね。

形自体はとてもシンプルで、どこにでもありそうな什器です。ただ、スモークシート貼りのガラス面積を多く取っている分、視認性が高い什器となっています。

この什器のバック面は、丁度ガラスサッシュとなっています。
ですので、外面に対してのディスレプレーも兼ねている什器なのです。

また、店内奥のショーウインドー前にも配置されています。
デザインは同じで、サイズ違いの什器です。

店内に高級感を与えるソファーの外観図

カウンター前に設置している、ソファーの外観図です。

フィッティングルームにあるソファーやスツール等は、機能的に必要なものですが、このカウンター前に設置したソファはショップ演出も兼ねていますね。

店内にソファーを設置する事だけでも、ショップに高級感を与える事が出来ます。

ただこの場合は、ソファーの廻りに十分な通路やゆとりある空間をつくらなければなりません。

このショップの場合は、ちょっと狭く感じますね。

来店しているお客様に圧迫感を与えてはならないので、通路等は広めに取っておくのです。

ソファーの大きさと、周りの環境とのバランスに注意する事がポイントです。

ガラスショーケースの外観図と断面図

ショップのセンターに設置している、ガラスショーケースの外観図です。

ガラスショーケースの設計で難しいのは、ガラスとケースの取り合い部分ではないでしょうか?

又、内側のガラスから抽斗トレーまでも同じ寸法が必要です。

しかし要点をきちんと理解していれば、さほど難しいものではありません。

断面図を見ながら、確認してください。

基本的にガラスは天板から10~15mm程中へ入り込んでいるのが基本です。

ケース正面と側面のガラスを天板に差し込む時の溝は高さにもよりますが、15mm程度が望ましいですね。

このガラスと天板との取り合い部分の寸法を基本にして設計すれば、ほぼ問題ないでしょう。

あとは、意匠との絡みで調整をしていくだけです。

アクセ用ガラスボックス什器の外観図

先程ご紹介した、スモークシート貼りのガラスボックス什器のサイズを小さくして、アクセサリー用とした什器です。

ここではソファーの前にレイアウトされていますが、イベントやシーズンによって、店頭にディスプレー什器として単体でも使えますね。

このガラスボックスには中棚が1段しかない為、アクセサリーと演出備品等を組み合わせて、テーマ性あるディスプレーが最も有効的な使い方になるでしょう。

又、ガラスボックスの奥行きを半分程度におさえてもバランス的にはいいかもしれませんね。

ストールのディスプレー什器の外観図と断面図

ショップファサードに設置された、主にストールをディスレプレーする什器です。
この什器もスモークシート貼りのガラスボックスを使っています。

フェイス見せをする為にオープンになったボックスと、トレーを出し入れ出来る様に固定ガラス棚を取り付けたボックスとを互い違いにしています。

しかし、ファサードに面した什器なので4つのボックス全てをオープンにして、ディスプレーによるビジュアル演出が最も有効ではないでしょうか。

トレイでの陳列は、お客様が商品を見られた後に乱雑になる事が多く、安っぽい見え方になってしまいます。

又、高いところでは商品が見えにくく、オペレーションにも手間が掛かってしまいますのであまりお勧めできない手法です。

ディスプレーと内照式のサインとを組みあせた方が、よりショップの顔として有効になるでしょう。

断面図も載せておきますので、参考になさってください。

ショーケース付カウンターの外観図と断面図

このショーケース付きカウンターですが、特に注意して見て頂くところはありませんね。参考に見てもらう程度で十分です。
ただ、ケース内の方立位置と什器の分割位置には注意して下さい。

ケースの底板は、それぞれ単独で引き出せるようになっています。

これはこれで問題ないのですが、スパン数を少なくしてまとめて引き出す事もできます。
そうする事で、鍵やスライドレールの数も少なくなりコストもある程度抑えられます。

この図面にはケース内照明がありませんが、アクセサリー等をディスプレーする場合はケース内照明を取り付ける場合が多いです。
その結果、より一層高級感を出す事ができます。

尚、このディスプレー什器の断面図も参考にして下さい。

このカウンターの設計段階では、まだ機能面が決定していませんでした。
ですので、中身のない断面図になっており、申し訳なく思います。

ストックボックス什器の外観図

このストックボックスは、先ほどご紹介したストール什器と柱との間に出来た空スペースに設置しています。
すき間を上手く利用しましたね。

形的には、どこにでもあるストックボックスです。
ただ、この什器にも注意すべき点があります。

それは、中心部分のオープンになっているスペースに、手元灯として棚ライトを取り付けている点です。

ちょっとした作業等をする為に取り付けているようですが、意外とこういった照明が必要な場合も多いのです。
照明器具は忘れがちになるものですので、しっかり覚えておきましょう。

カウンターバック什器の外観図と断面図

上部の天袋の両側にはディスプレースペースを設けて、アイキャッチにしています。

中央部分にはトレーを設置して、ストールなどを陳列するようになっていますが、この部分もビジュアル演出として使った方が、よりショップイメージを打ち出す事が出来ますね。

高い場所での陳列は見えにくく、オペレーションも難しいのであまり良い方法だとは言えません。

しかも、カウンター越しに見上げるのでどんな商品かも分かり難いです。

又、この天袋の奥行きに関してですが、ストックの天板で物書きや包装などを行う時にこの状態ですと頭を打ちそうになりますね。

そのため天袋の奥行きは、ストックよりも若干浅くする事が望ましいです。

このカウンターバック什器で、服飾雑貨セレクトショップの図面は最後となります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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