今回の事例集には、什器は一切ありません。
おそらく、百貨店の都合で既存利用となったと思われます。ですから、今回紹介する事例集で完結となります。
平面図を見て頂いても、スツール類の類いがレイアウトされている程度なので、やはり壁面の展示が重要だと判断します。
それでは、造作図を説明していきましょう。
その前に、ピンクでマーキングした箇所を確認してください。A 〜 D が造作図となります。
尚、『上品な空間を演出したブラックフォーマルショップ《環境図集》』以下サイトにあります。
今回から3回にわたって『ブラックフォーマルショップ』の店舗事例集をお見せすることにします。 ブラックフォーマルショップといえ、アパレルには変わりがないので、普通のアパレルショップと同じ感覚で仕事を進めました。 ブラックフ …
壁面什器 A|タペシート貼りガラス+間接照明でイメージアップ!
エンタランスからの見えがかりをかなり意識して考えられたVMDエリアです。
もちろん、店内へのアプローチを考えて、このような一見豪華な造りを試みたのも感心します。
他の壁面什器も同じ形状で見せ方も同じなだけに、ここは差別化も考えたと感じます。
やはり変化が無いと、全てが同じパターンの売り場だとだと重苦しさは否めなないでしょう!
しかし、そこはフォーマルの売り場だからこそ成り立つのです。
作図構成は、単純です。
しかし、この程度の俗に言う三面図ならそれほど難しくはありません。
平面図、立面図、側面図、それと断面図が並びます。(裏面の立面図)
厄介なのが、詳細図です。
ここには平面詳細図の一部が描かれていますが、断面図2面に部分詳細図の指示が出ています。
これについては、追ってお伝えできますのでしばらくお待ちください。(以下よろしくお願いします)
下の図面は、壁面システムの備品です。
壁面什器 B|間接照明で商品を際立たせる!
以下、3枚の図面は、前述説明した壁面什器のその他3箇所となります。
基本的な考え方と機能は、前述と同様です。
ただ、仕上げはワンランク下がります。強弱の考え方です。
機能について、詳しく説明しなかったので、ここで伝えておきます。
可動ハンガーは、フェイスアウトとショルダーアウト、どちらでも使用できます。
例えば、上段にフェイスアウト展示、下段にショルダーアウトでの基本展示から、以下の展開図にもうっすら移っている変化有る壁面構成も可能です。
注意すべきは、ワンランク下と言っても、壁面を際立たせるため、間接照明は不可欠です。
図面右上の間接照明部の詳細図を確認してください。
断面図の拡大バージョンは、以下に設けていますのでそちらで確認して下さい。
壁面什器 C|壁面中央にアクセントとなる姿見を設置!
壁面什器 Cも壁面什器 B と同仕様です。
違いといえば、姿見を設置したところです。これも、壁面のアクセントとなります。
この壁面什器は、ワイドがある故に変化を持たせた結果が、『姿見』だったのです。
壁面什器 D|両面使いでボリュームアップ!
壁面什器 Dは、前述してきた什器の両面使用です。
ちょっと、きつい気がしますが、エンタランス右側の空間のレイアウトが旨くいかなかったと聞き居て納得しました。
ちょっと煩い気もします。
やはり、ここは低い什器で構成してもらいたかったって言うのが本音です。
什器は、全くの同仕様です。
壁面什器B・C・D 共通部分詳細図
以下は、B,C,D 3箇所の壁面什器の断面図とシステムに取り付ける備品のハンガー類です。
天井辺りの作図もしっかり描かれています。
間接照明、カーテンの確認出来ます。納得ですね!
E ファサードウインドウ
エンタランスのショーウインドの三面図とその詳細図です。
左右に設置したそうですが、仕様と納めは同じ内容です。
平面詳細図も納得の表現です。
尚、このガラス枠の納め方は、基本中の基本ですから、しっかり覚えるようにしてください。
F ストックルーム建具詳細図
ストックの引き戸の作図事例です。
ストック部ですので、シンプルな造りで仕上げてます。三面図もしっかりしていて心地よいですね。
こちらの、引き戸も基本的な描き方です。もちろん納めもです。
これもしっかり覚えてください。
*フィッティングルームとカーテンレール部分詳細図
最後に、壁面什器 Aの後部にあるフィッティングルームの作図です。
あえて扉は付けていませんし、ステージも付けていません。
この方が出入りしやすいと考えました。
基本形のこのフィッティングルームの作図もそうですが、特にカーテンレールの箇所がしっかり描けているので、是非自分のモノとしてください。
欲を言えば、ミラーが2箇所あれば良かったのですが、壁面什器 A のメンテハッチがあるので控えました。
いやはや、長かったですね。こちらも疲れました。
尚、今回の事例で至らない箇所は、後日、別サイトで掲載します。
今回は、長々とおつきあいありがとうございます。
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