設計説明
和食店の代表的な店舗をいえば、寿司屋さんでしょうが、私は蕎麦屋を思い出します。この物件は、18年前にJR松江駅のショッピングセンターで、プレゼンから基本設計〜実施設計を受けた仕事でした。
まずは平面レイアウトですが、15坪の客席と7坪の厨房で構成され、いわば小型店舗に分類されます。しかし、小さいからといっても和食店として必要な機能はすべて網羅されていると感じます。
まあ、そば屋さんにとっては、このぐらいの規模が効率が良いと聞きます。そこでそれぞれの客席の用途を見てみましょう。
元来、日本人は古くから畳などに座る習慣があるので、座敷タイプの客席は必須と言っていいでしょう。また、畳に座る場合は必ず靴を脱ぐ事から、床から1段上げた小上がり席は欠かせません。
この空間は、いす席と違いますので、宴会や団体のお客様用としての活用は可能と思います。
次に一人客用にカウンター席も外せないですね!この客席では、食事をするだけのお客様が主となるので、お客様の回転率が非常に高く、動線が混雑することもあるのです。
ですから、カウンター席後ろの通路は少し広めに設定する方が良いでしょう。
もうひとつ、中央のボックス席について!このようなレイアウトのように客席を集約する事で、2つの利点が考えられます。
1つ目の利点
最小限のスペースでの客席数を稼げる事ですね。仮に、4人席を単体で配置する場合には、それぞれに通路が必要となりますよね。そうすると最低限の客席数が確保出来なくなるのです。飲食店の平面計画で最も重要とされるのは、どれだけ客席数を確保出来るかなんです。
2つ目の利点
店内動線はシンプルに!ボックス席を設けて明確な通路を取る事は、廻りを回遊するシンプルな動線がつくられ、尚かつ余裕のある通路幅を確保できるんです。複雑で狭い通路のお店って落ち着かなくて、誰も食事をしようとは思いませんからね。
ほんとレイアウト組って難しいです。
ざくっとこの店舗での各客席の用途や特徴をみてきましたが、参考になりましたでしょうか?次回は展開図をご紹介します。
お願い致します!↓ ↓ ↓
デザインランキング