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カジュアルテイストのファミリー型ショップ《造作図》

はじめに!

『カジュアルカジュアルテイストのファミリー型ショップ《環境図》』は理解されましたか?
店舗設計としては、かなり初歩的な事例です。

まず、店舗図面として、店舗環境図と造作図、それに単品什器群が挙げられます。
全てを設計する場合は、このように分ければスムースにいきます。(自己流)

今回は、①〜⑤ 造作図をメインに説明しましょう。
見た目、ボリューム感画家なりありそうと思われて、びっくりされたかもしれません。

慌てず、焦らず、ゆっくりす進めていけば、貴方もきっと理解出来ると確信してます。
平面図の読み取りとを行ってください。

① 壁面システムの姿図と各部詳細図

最初は、壁面システムを利用した壁面造作什器となります。
前回の《環境図》のイメージスケッチを見て頂くとよく分かるのです。

壁面にスパンを入れそれぞれの什器のように見えますが、個別単品什器ではありません。
スリットシステムは当時の流行みたいなモノで、高級な店舗を除き、ほとんどの店舗で使われていました。

基本的な考え方は、壁面に取り付けたシステム(スリット)をベースに幕板、方立、ステージなどのパーツを現場で組み立て構成になってます。

そのスリットに、ハンガー・バー、棚板などの備品を取り入れてフレキシブルに壁面を演出するのです。

幕板とステージを見てください。
構造はいたって簡単で、右側の断面図を参照して頂ければ十分だと思います。難しい図面ではありません!

① 壁面方立の姿図と詳細図

上の面は、前述した壁面の各スパンを区切っている方立というもので、その詳細図です。

タイプは2種類あって、エンドに取り付ける木製タイプは各ゾーン(レディース・メンズ・キッズ)を括る役割を担ってます。

また、先ほどご説明をした幕板と、ゲートを構成しています。

中間での方立は、各スパンの見せ方(VMD)変化を付けるため仕切材として、異素材のスチールパイプにしています。

ちなみに、上部に取り付けている金物は、幕板の固定させる補強用のためのものです。

② アイキャッチャーとなるディスプレイパネル

次に、店舗奥のディスプレイパネルをご紹介します。

このパネルもファサードのディスプレイステージと同様に、ショップカラーのグリーンで塗装をしています。
柔らかい木目の環境の中で、一際目立つ、インパクトのあるディスプレイパネルになっています。

この手法は、今でもよく使われていて、壁面表現の鉄板的存在です。

中央に、ブランドサイン、左右に着装感をを意識した一点掛けのディスプレー。
サイン下には、これもコーディネイトに関連した小物を!

こう見てくると、今昔も基本は全く同様です。(1998年の図面)

③ フィッティングルーム内の展開図

続いては、FRの三面図と内部立面図ですが、これは酷い図面だ。誰が描いたんや>?
仕上げ指示、寸歩表示の少なさ、ちょっと話にならない図面です。

内容を見て頂ければ、これといって、説明を要する箇所は特にありません。
極々一般的な、FRの三面図と内部立面図ですから。

さて、このFR内部立面図のブラケット照明の横にコンセントがありますね。
何のためのコンセントか、お分かりになるでしょうか?

このコンセント位置は、特に指示されていませんが、上部にミニ扇風機を取り付けるコンセントなのです。

設計者としては常識なのですが、気配りって大切です。

ストック出入り口建具の三面図と部分詳細図

ストック出入り口の建具図ですが、これもいまひとつって感じですね!
しかし、押さえどころは最低限の範囲なので良しとしましょう。

三面図、平面詳細図、縦断面詳細図をしっかり描かれていますが、寸法と仕上げ指示が少なすぎます。

さてこの建具で注意しなければならない点が2点あります。(大した注意点ではありません)

まず1点目は吊り元で、この図面では左吊り元になっていますが本来は右吊り元が理想なんです。

右側にレバーハンドルがあると開け難くないですか?
やはり、使い易さを考えて作図をしなければなりませんね。

ただストック内の空間が狭い場合や、右吊り元にして障害がある場合は左吊り元になります。

そして2点目は開く方向です。
この建具は、手前に引いて開けるようになっていますね。

でもこのままでは、レバーハンドルが方立にぶつかってしまい、衝撃でミラーも割れる可能性も出てきます。

安全な建具とは言えませんね。ストック側に開けるようにして、なるべく建具がどこにも当たらないようにすべきです。(気を遣って書きました)

テーマカラーが際立つファサードディスプレイステージ

最後は、ファサードエリアのディスプレイステージ什器です。
バックは造作壁となっています。

ショップカラーのグリーンをAEP塗装で仕上げ、サインパネル部分をくり抜いています。

シンプルなディスプレイステージ出、お客様へのアイキャッチャー要素しては申し分のない内容です。
しかし、実はちょっとした注意点だります。

それは。サインの設置位置がとても重要だということです。特に、サインのアクリルサイズと設置高さのバランスです。

サインは、目線の高さがベストな位置です。

アクリルのサイズによって、壁面との高さバランスを調整する必要があり、これがなかなか難しいんです。

安易に他の物件の位置を参考にして、後で「失敗したぁ!」と言わないようにシュミレーションする事をお勧めします。お勧めします。

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