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フレンチカジュアルテイストのファミリー型ショップ〈Part2〉

さて、今回からファミリー型ショップの各部詳細図と什器図をご紹介していきますね。

ショップカラーが際立つファサードディスプレイステージ

まずは、ファサードエリアのデディスプレイステージ什器です。
バックを造作壁でショップカラーのグリーンのAEP塗装で仕上げ、サインパネル部分をくり抜いています。

シンプルなディスプレイステージに見えますが、実はのサインの設置位置がとても重要なんですよ。
特に、サインのアクリサイズと設置高さのバランスですね。

サインは、目線の高さがベストな位置です。しかしアクリのサイズによって、壁面との高さバランスを調整する必要があります。これがなかなか難しいんです。

安易に他の物件の位置を参考にして、後で「失敗したぁ!」と言わないようにシュミレーションする事をお勧めします。お勧めします。

VPステージとステージバック什器の姿図と断面図

ディスプレイステージ什器の次は、VPステージです。ディスプレイステージとは打って変わって、何ともお粗末な図面となっていますがご了承下さいね。

このVPステージは、片面のシステム什器をバックパネル代わりにして設置しています。右上に、ディスプレイイメージを添付しておきました。

今回は片面を使いましたが、たまに両面のシステム什器を使う場合があります。
その場合、システム什器の脚部分を切り抜く加工が必要になってくるので注して下さい。

また、レイアウトの組み替え頻度が多い場合はステージを分割にして、いろんなパターンにも対応出来るようにしておいても良いでしょう。

次に、VPステージのバックに設置されている片面什器です。

アパレルに限らず、様々なショップでこの片面什器をディスプレーバックとして使用されています。
ただあまり多用すると、ショップイメージに合わない安っぽい見え方になってしまいます。十分注意して、使う事をお勧めします。

この什器が救われているのは、フレームよりも木素材の面積が大きいのでまだ見た目も木パネルとして見えているところですね。
そして、その裏面はショップのイメージカラーのグリーンで塗装されています。

VPステージに添付したレイアウトイメージをもう一度見てください。 VPステージのパックパネルとして、環境との調和がなされています。

インパクトある壁面のディスプレイパネル

ファサードエリアのステージに続いて、壁面のディスプレイパネルをご紹介します。

このパネルもファサードのディスプレイステージと同様に、ショップカラーのグリーンで塗装をしています。柔らかい木目の環境の中で、一際目立つ、インパクトのあるディスプレイパネルになっています。

陳列スペースとディスプレイスペースを、色合いで明確にする手法は多くのショップで使われていますね。定番といって良いかもしれません。

左右のディスプレイパーツが、ちょっと変わっていますね。見た目はのれん掛けのように見えますが、ちょっとした小物を置く棚とハンガーを引っ掛けるフックがセットになった木製パーツになっています。

フィッティングルーム内の展開図

続いては、FRの内部展開図です。これといって、説明を要する箇所は特にありません。
極々一般的な、フィッティングルームの内部展開図を描いています。

さて、このFR内展開図のブラケット照明横にコンセントがありますね。何の為のコンセントか、お分かりになるでしょうか?

このコンセントは、図面内に表現されていませんが、上部にミニ扇風機を取り付ける場合の為なのです。
夏場、百貨店を見に行くと扇風機を取り付けているのを見る事が出来るかもしれませんよ。

壁面システムの姿図と各部詳細図

続いては、壁面システムを利用した陳列什器です。

イメージスケッチを見て頂くと分かるのですが、各壁面のスパンは什器のようであって実は什器ではありません。 幕板、方立、ステージといった各パーツを現場で組み立てて構成しています。

さて、まずは幕板とステージの図面です。構造はいたって簡単で、右側の断面図を参照して頂ければ十分だと思います。

図面上の表は各陳列タイプ別にワイドとパーツの員数を表し、平面図上に記されたタイプナンバーとリンクしています。
この表現方法はよく使われるので、是非覚えてもらいたいですね。

壁面方立の姿図と詳細図

この図面は、壁面の各スパンを区切っている方立の詳細図です。

タイプは2種類あって、エンドに取り付ける木製タイプは各ゾーン(レディース・メンズ・キッズ)をくくる役割です。
先ほどご紹介した幕板とで、ゲートを構成しています。

中間帆立タイプは各スパンの見せ方を変える為の仕切材りとして、あえて異素材のスチールパイプにしています。
ちなみに、双方の上部に取り付けている金物は幕板を固定させる為のものです。

この2種類の方立の考え方は、壁面什器を連結した場合も同じように用いる事が出来ますので参考にしてもらえれば幸いです。

ストック建具の姿図と部分詳細図

ストック入り口の建具図ですが、不十分な図面ですね。
基本的に建具図は、裏面の立面と断面が必ず必要ですのでご注意下さい。

さてこの建具で注意しなければならない点が2点あります。

まず1点目は吊り元で、この図面では左吊り元になっていますが本来は右吊り元が理想なんです。

実際に、今近くにある建具を見て頂くと分かるのですが、右側にレバーハンドルがあると開け難くないですか? やはり、使い易さを考えて作図をしなければなりませんね。
ただストック内の空間が狭い場合や、右吊り元にして障害がある場合は左吊り元になります。

そして2点目は開く方向です。

この建具は、手前に引いて開けるようになっていますね。でもこのままでは、レバーハンドルが帆立にぶつかってしまい、衝撃でミラーも割れる可能性も出てきます。

とても安全な建具とは言えませんね。ストック側に開けるようにして、なるべく建具がどこにも当たらないようにすべきです。

以上で、フレンチカジュアルテイストのファミリー型ショップ〈Part2〉は終了します。
〈Part〉では、中央什器のご紹介です。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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