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ファミリー向けカジュアルショップのプロトタイプ事例〈Part_1〉

10数年前に、話題になった海外カジュアルブランドの平面図です。

SPA全盛期で、日本での出店計画では、50坪・80坪・100坪というプロトタイプを作成していました。このショップのデータが、しっかり残ってましたのでご紹介します。

広い店舗内通路幅を確保した平面プラン

平面図のデータは、80坪と50坪がありました。
上記の画像は、50坪の平面図です。この程度の坪数の方が、ネット上でも見やすいと思いますので、こちらの図面をベースにお伝えしていきます。

このブランドは、レディース・メンズ・キッズまでを取りそろえていますので、ファミリーでお買い物されるお客様が多くいらっしゃいます。
そのため、広い店舗内通路幅を確保しています。
このくらいあれば、小さなお子様がいても、ベビーカーでもゆったり通れますね。

参考までに、80坪の平面図も添付しておきます。こちらも、しっかりと通路幅を確保しています。
縮尺が1/100になりますので、少し見にくいかもしれません。ご容赦を!

当時は、この他にも海外カジュアルブランドが乱入してきた頃で、小型店舗に大きな打撃を与えたような気がします。

設計的には、ほとんどがマニュアルですので一度各部の実施設計図を作成すると、後は使い回しで竣工に至りました。

ただ、すっぽりとこのプロトタイプがはまるわけではないので、その時点で特寸がでれば、私の出番でした。

その他、什器図、パーツ図もスケッチで発注していたようです。

ブランドイメージをファサードに表現した展開図

ファミリータイプショップの展開図です。

海外の図面はこの程度で、細かい指示は各マニュアルの備品図で指示されています。全体を把握する程度でいいでしょう。
次にマニュアルを載せますので、参考にしてください。

ここで言えることは、フロントの展開を見ればお分かりと思いますが、ファサードが明確なVPで押さえています。
「gap」や「ユニクロ」の展示方法と似ていますね。

マニュアル化された什器リスト

すごい派手な着色の仕方ですね。「これが図面?」と、一瞬目を疑ってしまいました。(笑)

この什器群は、それぞれの店舗共通です。店舗ディレクターは、この什器さえ理解しておけば申し分ないでしょう。

発注に関しても什器工場にこのリストと数量だけを伝えれば、日本の何処へでも送ってくれます。ただ、納期確認だけはしておかなければなりませんが。

海外のアパレルは、ほとんどがSPAですので合理的に考えられてます。
ちなみにSPAとは、日本語で「製造小売業」と言われるものです。商品の企画から生産、販売までの機能を持つビジネスモデルのことを言います。

今の「ユニクロ」も、このシステムで店舗づくりをしているのでしょう。

次のリストは、什器と言うよりも備品のカテゴリーに入りますね。

壁面パネルやミラーのサイズまで、きっちりマニュアル化されています。

日本のショップもこのぐらい徹底できれば、もう少しVMDが明確になりお客様にアピールできるとは思うんですが、まだまだここまでは出来ていないでしょう。

「ユニクロ」は、出来ているかもしれませんね。尚、続きに残りの備品リストを載せておきます。

以上で、ファミリー向けカジュアルショップのプロトタイプ事例〈Part_1〉は終了です。

〈Part_2〉では、リストに載っている什器の単品図をご紹介します。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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