
今回は、カウンセリングコーナーを併設したコスメショップの店舗環境図面をご紹介します。
コスメショップでは、商品を見せるための陳列スペースだけでなく、実際に商品を試すテスター台やプロモーションスペース、スタッフによる接客を行うカウンセリングコーナーなど、それぞれ役割の異なる場所を限られた売場の中に組み込む必要があります。
さらに、商品の色や質感をきれいに見せる照明計画、壁面を利用した商品陳列やストック収納、店頭から店内へ自然に誘導する動線なども、店舗全体を考えるうえで大切な要素です。
平面図では売場構成と動線、天井伏図では照明計画、展開図では壁面什器の構成や高さ、店内からの見え方を確認できます。
それぞれの図面を単独で見るのではなく、互いに照らし合わせながら、このコスメショップがどのように組み立てられているのかを順番に読み解いていきましょう。
平面図から見る売場構成と動線
まず平面図を見ると、店頭から店舗奥へ向かって、それぞれ役割の異なる売場が配置されていることが分かります。
店頭にはテスター台を設け、通路を歩くお客様が商品に触れやすい構成としています。
そこから店内へ進むと、中央には円形のプロモーションテーブルが配置されています。周囲のどこからでも商品を見ることができるため、店内を回遊しながら自然に商品へ目を向けてもらえるレイアウトです。
さらに奥には、ターミナルカウンターとカウンセリングコーナーを設けています。
店頭や中央部が商品を見たり試したりする比較的オープンな場所であるのに対し、奥側はスタッフがお客様と向き合って接客するためのスペースです。
このように、店頭から奥へ進むにつれて売場の役割が変化していることも、この平面計画の特徴です。
また、左右の壁面には商品陳列用の棚とストック収納が組み込まれています。
中央部を回遊スペースとして確保しながら、壁面を陳列と収納に利用することで、限られた店舗面積を有効に使っています。
天井伏図から見る照明計画
次に天井伏図を見てみましょう。
ここで注目したいのは、店舗全体を明るくする照明と、商品やディスプレイを見せるための照明が組み合わされている点です。
コスメショップでは、商品の色や質感が見え方を大きく左右します。
そのため、売場全体に必要な明るさを確保するだけでなく、商品を陳列する場所に合わせた照明も必要になります。
図面を見ると、壁面什器の棚下には照明が組み込まれ、コルトンボックスや上部ボーダーにも内部照明が計画されています。
中央の売場やカウンセリングスペースにも照明器具が配置されており、商品を見る場所、接客する場所、それぞれに必要な光を確保する構成になっています。
平面図に描かれている什器やカウンターの位置と照らし合わせることで、「なぜこの場所に照明が必要なのか」がより分かりやすくなります。
天井伏図は照明器具の配置を見るだけではなく、売場との関係を確認するための図面でもあります。
展開図から見る壁面構成
そして、店舗の高さ方向の構成を確認できるのが展開図です。
A〜Fの各展開図を見ると、壁面什器、商品棚、コルトンボックス、カウンター、収納などが、それぞれの壁面にどのように配置されているのかが分かります。
平面図では一本の線や什器記号として描かれていたものが、展開図では実際の高さや形を持った壁面として見えてきます。
また、壁面上部には黒系のボーダーが連続して設けられています。(アクセント)
各壁面には異なる機能の什器が配置されていますが、上部のラインをそろえることで、店舗全体に統一感を持たせています。
もうひとつ確認しておきたいのが、天井高さです。
図面では、CH=2700とCH=2250のエリアがあり、場所によって高さが変化しています。
こうした高さの違いや、天井と壁面什器との関係は、平面図だけではつかみにくい部分です。
この展開図を見ることで、商品がどの高さに並ぶのか、サインやコルトンボックスがどの位置に見えるのか、天井とのバランスはどうなっているのかなど、実際に店内に立ったときの見え方を想像しやすくなります。
店舗環境図面はつなげて読む込む
今回の図面で最後に見ておきたいのは、平面図・天井伏図・展開図がそれぞれ独立しているわけではないということです。
例えば、平面図でカウンセリングコーナーの位置を確認したら、展開図でカウンターや周囲の壁面がどう見えるのかを確認し、天井伏図でその場所の照明を追ってみます。
同じ場所を異なる方向から確認することで、図面上の線や記号が少しずつ実際の店舗空間としてつながってきます。
今回のコスメショップでは、店頭のテスター台、中央のプロモーションスペース、奥のカウンセリングコーナー、そして左右の壁面什器が、それぞれ役割を持ちながらひとつの売場を構成しています。
店舗環境図面を見るときは、一枚の図面だけで判断せず、複数の図面を行き来しながら空間を想像することが大切です。
そうすることで、レイアウトだけでは見えてこなかった照明や高さ、壁面構成まで含めて、店舗全体の姿がより分かりやすく見えてきます。
これなら、冒頭を盛ったことで本文がくどくならないように整理できています。特に最後は冒頭の説明をそのまま繰り返さず、「図面をつなげて読む込む」という今回の記事の締めに絞りました。
最後に、イメージパースを付けておきます。
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