前回に続き、『英国がルーツのダンディなメンズショップ』の壁面造作2をお届けします。前回の作図事例を確認しもって進めてください。
その前に、各詳細図の位置をマーキングした指示図を貼っておきますので、以下の指示図と平行して今から進めるそれぞれの詳細図を読み取ってください。
その他、このこのショップの環境図面について詳しく知りたい方は、以下サイトをご覧ください!
ビジネス、カジュアル共に持ち合わせたスタイリングショップ 9月、10月と非常に忙しい状態でしたので、しばらく記事を投稿出来ずにいました。ですから、久しぶりの投稿となります。 今回の店舗事例は、は、英国がルーツとなったダン …
コーナーに旨く収まったR型のシャツ什器
店内右奥にR壁を作り、シャツ什器を取付けました。指示図では、A のカ所にあたります。
後ろ側にデッドスペースが出来てしまい、効率的なスペースの使い方ではないかもしれませんが、離れた場所からでも、商品の視認性を上げるためには良いアイディアだと思います。
シャツの陳列で代表的な方法は、妻板や仕切り板などを使って並べて置く方法とスタンドなどの備品を使ってシャツの正面を立てて見せる方法の二種類が主流です。
この事例の場合は、仕切り板で見せる方法ですね。壁面が曲線状になっているので、各棚の仕切り板も代形状の形になっています。
この仕切り板は取り外し式となっているので、変化を付けた見せ方が可能です。
ただ、残念なことがひとつあります。それは、各棚に棚下照明を取り付けて、商品を明るく見せる事ができれば、より視認性も向上するでしょう。
ベルトとソックスを見せる壁面什器
シャツ什器のとなりは、ベルト什器です。指示図では、B のカ所にあたります。
両サイドにスチール製のダボを埋め込んで、フックを溶接したコの字金物をはめ込んでいます。高さの違うフックに掛けて、ベルトの面を見せる手法です。
金物の取り付けは、図面上の詳細図をごらんください。
前面には、目隠しパネルを取り付けています。これについては、ベルトのサイズは数種類ありますので、フックにかけた時に先端が不揃いになってしまい、綺麗に見えないからです。
グリット状に組まれた上段のボックスは、ソックス用の什器として使用します。ソックス以外でも、ネクタイなどのディスプレイも可能です。
ところで、図面の描き方について一言。
この図面は、各パーツのピッチの寸法が細かく書き込まれています。しかし、ベルトフックの取り付け寸法が出ていません。
もちろん、各ピッチを足していくと当然わかるのですが、フックは固定式になっています。ですから、やはりダイレクトに取り付けの高さを表記する方が親切ではないかと思います。
ベルトの長さを考え、しっかり取り付け位置を明記するのがベストです。
ショップ奥正面は、コーディネート什器で魅せる!
店頭のショーウィンドに次いで、最も視認度の高い位置にある店内奥正面の壁面什器詳細図です。指示図では、C のカ所にあたります。
この壁面では、単品の陳列ではなく、トータルコーディネートした『魅せる』陳列です。そのため、ショーウィンドと同じ仕様のリブ材を使い、他の壁面よりも意匠性を高くして、際立つようにしています。
シンメトリーにデザインされたこの什器は、両側のスパンで主力商品とその関連するアイテムを展開します。そして、中央ではこれらの商品を着想感あるディスプレーで訴求力を高める事が出来ます。
また、腰部分のステージとストックが置き式になっているので、コートなどの高さがある商品にも対応し、バリエーション豊富な見せ方が可能になっています。
デッドスペースを利用したフィッティングルーム
紳士服の売場なので、比較大きめのフィッティングルームとなっています。指示図では、D のカ所にあたります。
壁面の意匠を合わせるために、開口枠にはスーツを陳列している壁面の木枠形状を反映してステンレスの底目地加工を施しています。デザイナーのこだわりを感じる所でもあります。
内部は白で統一し、明るく清潔感のある空間となっています。入り口建具のすぐ横にコンセントがありますが、これは夏場の暑い時期に扇風機を取り付ける事を想定したためでしょう。
次回は、什器群をお送りします。長々とありがとうございました。
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