
メンズスーツ売場の設計はかなり多く手掛けてきましたが、今回の作図事例が私の最初の仕事でした。当時、大手メーカーの一翼を担うメンズ部門での、有名ブランドです。
他にもメンズスーツの作図集は、少なからず投稿していますが、この事例は、百貨店ブランドとして、日本全国を制覇したようです。
効率を考えての平面プラン
また、百貨店らしく通路の巾も余裕があり、ショップにおける回遊性も高まります。
天井伏せ図_重点照明が商品を引き立たてます
ブルーの四角で表現しているのが、ビル側の基本照明です。
店舗中央には、基本照明の足らずを補充するダウンライトです。壁面での重点照明は、全てダイクロハロゲンライト。
その他は、ユニバーサルタイプのダウンライトでの構成しています。
壁面のダウンライトがちょっと多いように思いますがひとつの事例ということでご理解ください。尚、本来は分けるべきコンセント位置図も含んでいます。
照度計算は難しいものです。
専門業者さんとの打合せは不可欠です。
棚下照明などの電気配線図
この図面の主たる目的は、棚下照明の位置関係を指示するのと管球の種類を表現することです。
棚下照明については最近ではLEDランプが主流ですが、昔はエースランプなどの管球類が多かったようです。
ですから今は、LEDランプを棚下照明を付けても、以前より棚の見え方が、良くなかったと感じます。
以下に、当時の棚下照明の管球類のリスト添付しておきます。
VMD計画が成された展開図事例
壁面を見てください。
商品がフェイスアウトやショルダーアウトで展示され、見た目にもすっきりしています。これは効率の良さを感じます。
またA展開図の壁面を見ると、間延びを抑えたドレスシャツの什器も効果的な配置です。
D展開図の柱に関して、通路面でサインを取り付けたパネルでインパクトを与え、その柱廻りにもVMDで、商品をしっかり展示されています。
機能を旨く使った柱巻き図の事例_その1
この図面は、店舗の正面から向かって柱図です。左の柱です。通路面にカラーで表現されたサインパネルを設けてアイキャッチャーを促せています。
こういう手法は、現在でも設計者がよく使う手です。造作柱のシステムは、従来の縦型タイプスリットはちょっと違いがあります。
従来のものだとスーパーっぽい売り場になり、イメージダウンにつながります。
ここは、あえてコストアップにはなりますが、ニートモジュールというシステムを使用しています。
※現在、ニートモジュールは「ベルラ」と新たなネーミングで販売されています。
機能を旨く使った柱巻き図の事例_その2
こちらの柱は四方が使用可能だということで、一面に大きな行灯サインを設置しています。
フロント廻りに、商品+サインという構成はちょっと古い設計手法です。
現在では、このようなやり方していませんね。 もっとすっきりしています。やっぱり年代を感じます。(笑い)
今では、柱を象徴的な素材を使用して展示方法は、マネキンorトルソー程度で押さえ、すっきりまとめることが多いようです。
尚、ここでも壁面システムに「ベルラ」を使用しています。照明用のラインコンセントは、避けられませんでした。
後記
今回の事例も、ちょっと古いスタイルのブランドのショップです。 しかし、まだまだヒントになる要素はいっぱい詰まっているようです。
所詮、店舗なんてこれだけの機能で成り立っています。 基本さえしっかり理解すれば、店舗設計なんて誰にでも可能な技術です。 ちなみにこの店舗、オープンしたのが恐らく20年〜25年前だと記憶します。
次回は、この続きで各それぞれのコーナーの詳細図をお届けします。
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